...悶(もだ)ゆる膚(はだ)は鱗を鳴(なら)してのたうち蜿(うね)る...
泉鏡花 「海神別荘」
...尾のない鱗のない私の身が験(ため)したい...
泉鏡花 「海神別荘」
...一たいこんな凡庸(カマンプレイス)な街上風景の片鱗ほど...
谷譲次 「踊る地平線」
...感情の片鱗も認められなかった...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...どうやら鱗片もあまり落さず...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...自然の片鱗をとらえた研究ならば...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...日本で昔単にヒル(その鱗茎を食うと口がヒリヒリするのでいう)と呼んだのは...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しかるにその小穂の最下にある二片はこれ花にあらずして単に鱗片なり...
牧野富太郎 「植物記」
...『本草綱目』には巨蟒(きょぼう)一名鱗蛇(りんじゃ)と見えて...
南方熊楠 「十二支考」
...その魚の藍(あい)ばんだ鱗(うろこ)には...
室生犀星 「寂しき魚」
...蒼ぐろく鱗波を掻き立てながら曇天の下にあつた...
室生犀星 「名園の落水」
...細い鱗(うろこ)のような破片を留(と)めて...
森鴎外 「かのように」
...身に宝石の鱗(うろこ)着た...
夢野久作 「白髪小僧」
...ぴちぴち跳ねる鱗の周囲にいるように感じて...
横光利一 「夜の靴」
...又しろき鱗(うろこ)の魚(うを)となりぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...なんら逆鱗(げきりん)ともみえなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...みかどのご逆鱗(げきりん)にふれたらしくもある...
吉川英治 「私本太平記」
...鱗(こけ)を取るのは君だよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??