...戸板の杉(すぎ)の赤みが鰹節(かつおぶし)の心(しん)のように半透明にまっ赤(か)に光っているので...
有島武郎 「或る女」
...四艘から成るわが鰹船の一隊が...
海野十三 「太平洋魔城」
...五月は鰹々(かつを/\)に白妙(しろたへ)の垣根をしたふ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...三代つづいた鰹節(かつおぶし)問屋の末っ子...
太宰治 「狂言の神」
...帰ってから用心に鰹節(かつおぶし)...
寺田寅彦 「震災日記より」
...あとでゆる/\鰹節(かつぶし)かいて甘(うま)い汁(しる)をこさえて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...頼んでおいた鰹節(かつおぶし)と池田さんからことづかった香煎(こうせん)をもってきて 餅は焼いてばかりたべずに雑煮にするがいい といって大きなひね茄子(なす)を二つ袂(たもと)から出した...
中勘助 「島守」
...また鰹節を奮発して与えると...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...此間(このあひだ)も笑(わら)つた位(くらゐ)で」叔母(をば)はしきりに鰹船(かつをぶね)と安之助(やすのすけ)の話(はなし)をした...
夏目漱石 「門」
...青葉と初鰹(はつがつお)と時鳥(ほととぎす)で象徴される江戸の五月は天気さえよければ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それも男世帶で鰹節(かつをぶし)も削れば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鰹船(かつおぶね)で鍛え上げた三上と...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...仙台(せんだい)沖の鰹舟(かつおぶね)で鍛え上げた三上がともを押して...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...鰹節(かつおぶし)・乾海老(ほしえび)の類をそう呼んだのである...
柳田國男 「食料名彙」
...機微寸前鰹木(かつおぎ)の立っている檜皮葺(ひわだぶき)の一宇が見える...
吉川英治 「上杉謙信」
...まだ祖父の頃に諸家から贈られた付け届け物の鰹節...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...鰹(かつを)からでも追はれて来てゐたか...
若山牧水 「岬の端」
...加(くわ)ふるに鰹(かつほ)の出しを以てす...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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