...米味噌醤油(しやうゆ)鰹節(かつをぶし)茶(ちや)蝋燭(らうそく)までをも用意(ようい)して従者(ずさ)にもたせて立いでしは文政十一年九月八日の事なりき...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かならず初鰹を膳にのぼせるといふ...
薄田泣菫 「独楽園」
...鰹節(かつおぶし)を半分に切って買うみたい...
太宰治 「グッド・バイ」
...この鰹(かつお)の塩辛(しおから)ばかりは嘗(な)める事が出来まい...
太宰治 「十二月八日」
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種田山頭火 「其中日記」
...寿(じゅ)の字の風呂敷に包んだ引き物の鰹節籠(かつぶしかご)を二つ折詰(おりづめ)を二つもらって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そして俎(まないた)がわりに拾ってきた板のうえへ鉈で鰹節をかいてくれたが私は雑煮は今度のことにして餅を焼いてたべる...
中勘助 「島守」
...屋の棟に鰹木(かつおぎ)でも載っているよう...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...正月十八日に氏子が社家に集り鰹と鮮魚を下げて食い...
南方熊楠 「十二支考」
...しかしそれは惣菜で上等のお料理には鰹節(かつぶし)で味を出さなければなりません」と得意の料理談になりければ我れ知らず腰を据えぬ...
村井弦斎 「食道楽」
...誰やらが「大声の耳に残るや初鰹」の句を作つたと云ふことである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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森鴎外 「細木香以」
...彼らは折からの鰹(かつお)が着くと飛沫(ひまつ)を上げて海の中へ馳(か)け込(こ)んだ...
横光利一 「花園の思想」
...果物でも、たとへば鮎みたいなものでも、鰹でも、食味の世界に、現代の都市人は、四季のおどろきを失つてしまつた...
吉川英治 「折々の記」
...銀びかりの鰹(かつお)が...
吉川英治 「私本太平記」
...鰹節(かつおぶし)などの俵と籠(かご)と袋で幾つも山ができていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...鰹の大漁と見え、到るところ眼の活きた青紫の鮮かなのが轉がしてある...
若山牧水 「熊野奈智山」
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