...鰯や鯖の缶詰や――米軍の携行糧食には魚がまったく入っていない――濠洲製のクラフト・チーズや...
石川欣一 「比島投降記」
...「鰯を食おうとしている男」と雅子から見られるであろうと思うと...
高見順 「如何なる星の下に」
...樹明君を招いて、鰯で一杯やる、暮れてから送つてゆく...
種田山頭火 「其中日記」
...今日の買物(なか/\大きい)一金四十五銭 ハガキ一金六十銭 酒一金壱円弐十銭 木炭一金三十弐銭 なでしこ一金六銭 蝋燭一金六拾弐銭 米一金十銭 うどん一金六銭 鰯一金九銭 味噌一金拾五銭 ゴマメ一月廿八日雨...
種田山頭火 「其中日記」
...私の好きな鰯が今日は高くて四尾五銭だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...「この前きた時の鰯(いわし)のおつくりもうまかったわね」と私がいうと...
壺井栄 「瀬戸内の小魚たち」
...鰯(いわし)の如き青ざかな...
永井荷風 「西瓜」
...其のカヌーから船に上つて來ては船員の差出す煙草や鰯の罐詰などと自分等の持ち來たつたや卵などとを交換しようとする島民共...
中島敦 「環礁」
...鰯(いわし)の油(あぶら)がぢり/\と垂(た)れて青(あを)い焔(ほのほ)が立(た)つた...
長塚節 「土」
......
中原中也 「山羊の歌」
...水平線のうえにうずくまりかさなりあった鰯雲(いわしぐも)はまっ赤に染まり...
火野葦平 「人魚」
...鰯の人口は鰯の人口であって鰯たる食物となることのないものである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...糠(ぬか)六合に塩四合を白水(しろみず)で煉(ね)ってその中へ鰯を漬けて圧石(おし)をして二日ばかり過ぎて後(のち)糠を洗って酢で食べてもよいし炙(や)いてもよし...
村井弦斎 「食道楽」
...上等の西洋料理には是非(ぜひ)入用なものでサンドイッチにするにはやはり前の鰯の通りバターをパンへ塗って玉葱を敷いてこのカビヤを挟みます...
村井弦斎 「食道楽」
...じっと鰯の群れを眺めていたが...
室生犀星 「不思議な魚」
...切角(せっかく)の大群の鰯はいまはその空いた沖の方へこぼれて行くばかりでした...
室生犀星 「不思議な魚」
...血相をかえて塩鰯をひねくりまわし...
夢野久作 「名娼満月」
...必ずこの辺へつくはずだと親方のいう霊岸河岸をでた乾鰯(ほしか)船には...
吉川英治 「江戸三国志」
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