...鰯は下手な鯛(たい)なんかよりうまいからね...
高見順 「如何なる星の下に」
...それは朝野のいわゆる鯛に食いあきて鰯を食いたいとする...
高見順 「如何なる星の下に」
...「鰺の取れ/\」「鰯の取れ/\」と呼びながら大概毎日売りに来る...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...鰯船がついてゐた、鰯だらけだ、一尾三厘位、こんなにうまくて、こんなにやすい、もつたいないね...
種田山頭火 「行乞記」
...鉄の門を破り干鰯の如く民衆眼を貫かれ◆四月八日『北陸毎日新聞』夕刊「高松プロレタリア川柳研究会抄」記事今や芸術は特殊階級の遊戯的所産ではない...
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...たたみ鰯だのすずめ焼だのみず貝だの...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...鰯(いわし)に似たもの...
中島敦 「環礁」
...「好い景色ですね」眼の下には遥(はるか)の海が鰯(いわし)の腹のように輝いた...
夏目漱石 「行人」
...鰯(いわし)を銜(くわ)えさして四つん這(ば)いに這わしてやる」平次は相手がしぶといと見たか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日の光今朝や鰯(いわし)の頭より正月元旦の句である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...鰯の頭をむしってあげようね」といったら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...浜ごうが沙をおほえる上に撤き鰯乾さるる三保の浦かな三保の松原は昔からの名所であり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...中ニハ干鰯俵ヲ積ミ重ネタル其上ニ野砲ノ筒先ヲ揃ヘテ威嚇ヲバ試ミ...
牧野信一 「ペルリ行」
...久し振りに故郷へ帰ってその時同君の宅で食べた秋刀魚や鰯(いわし)がどれほどなつかしく美味しかったろう...
正岡容 「わが寄席青春録」
...それは鰯の頭を取り腸(はらわた)を抜いて塩と胡椒を当てておきます...
村井弦斎 「食道楽」
...関東以西の柊(ひいらぎ)の枝に鰯の頭は...
柳田国男 「雪国の春」
...派手な大小印籠(いんろう)までも塩鰯と剥(は)げ印籠に取りかえる落ちぶれよう...
夢野久作 「名娼満月」
...其處に無數の鰯(いわし)が飼はれて居る...
若山牧水 「樹木とその葉」
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