...「おれの隣へ来たのは鰡八の野郎か...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵先生はそれを睨みつけながら、「鰡八、鰡八」と突拍子(とっぴょうし)もなく大きな声で怒鳴りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...鰡八、鰡八と、事もなげに自分を呼び捨てる怪物が外にあると思えば、よい心持はしないらしくあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...天下の富豪たる鰡八大尽が...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵先生の隣に鰡八大尽の妾宅があることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...鰡八の方は、ほとんど無限の金力を持っているのだから、ややもすれば圧倒され気味であることは、道庵にとって非常に同情をせねばならぬことであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...勝ち誇った鰡八側では...
中里介山 「大菩薩峠」
...来客側ではそれに批評を試みたりなどして鰡八御殿の上では...
中里介山 「大菩薩峠」
...その勢いでしきりに鰡八の悪口を並べていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...鰡公(ぼらこう)なんぞは大手を振って歩いていやがる...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友が心で願っている鰡八が...
中里介山 「大菩薩峠」
...さればこそ鰡八大尽(ぼらはちだいじん)の如きをさえ向うに廻して大いに争ったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...いなだの鰡(ぼら)だのが水際まで来て跳ね躍(おど)る様が小さな彼の眼に白金(しろがね)のような光を与えた...
夏目漱石 「道草」
...僕は此の頃鰡=おつとせいの信仰に...
新美南吉 「海から歸る日」
...――おゝい! 獲れた獲れた! 小い鰡が三四匹! けれど皆んなぴち/\とはちきれさうに生きてゐる...
新美南吉 「海から歸る日」
...秋の鰡(ぼら)のしび釣り...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...どういうわけで十五日なんていう日を選んだのでしょう」「六月十五日は小鰡の切網ゆるしの日で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それは鯛(たい)とか鱸(すずき)とか鰡とかいうような魚を三枚に卸して薄塩を当てておいて沸立(にた)っている湯へ西洋酢を落してその中で魚を湯煮(ゆで)ます...
村井弦斎 「食道楽」
便利!手書き漢字入力検索