...秋の沙魚(はぜ)釣に、沙魚船を呼ぶはまだしも、突船(つきぶね)けた船の、鰈(かれい)、鯒(こち)、蟹(かに)も択ぶ処なく、鯉釣に出でゝ鰻(うなぎ)を買ひ、小鱸(せいご)釣に手長蝦(てながえび)を買ひて帰るをも、敢てしたりし...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...「それは鰈だろう...
梅崎春生 「Sの背中」
...蟹江が鰈(かれい)の煮付けだけで我慢しているのに...
梅崎春生 「Sの背中」
...肴(さかな)はもちろん鰈(かれい)の煮付けです...
梅崎春生 「Sの背中」
...そこには先刻取落した鰈が...
梅崎春生 「Sの背中」
...波の花が有るなら石鰈と舌平目は...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...九時半の汽車で来庵の大前誠二さんを駅で迎へる、お土産として灘の生一本、茹章魚、干鰈...
種田山頭火 「其中日記」
...こんろにかけた鍋のなかからぽつぽつと湯気のたつ鰈を煮えるにしたがつてはさんできて もういらない といふのを「そんなことはいはすとたんとたべとくれ」といひながらたうとうづらりと皿一面に並べてしまつた...
中勘助 「銀の匙」
...いつそ鰈になつて...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...ちいさな鰈(かれい)や...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...京都の若狹鰈と鱧と言ふ所だ...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...わたしの家では干鰈が乾反りかへつて...
室生犀星 「星より來れる者」
...六寸ばかりの鰈をあげた...
山本周五郎 「青べか物語」
...「砂が」と倉なあこは鰈を魚網へ入れながら訊(き)いた...
山本周五郎 「青べか物語」
...鯛と小鰈(こがれい)の味の好さは...
横光利一 「夜の靴」
...鰈(かれい)や烏賊(いか)...
横光利一 「夜の靴」
...一寸鰈はいやだな...
横光利一 「旅愁」
...ひとつ饂飩も鰈も二つとも食ってみたら...
横光利一 「旅愁」
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