...獲物は、――鮒二つ、鯊一つ、そして句二つ...
種田山頭火 「其中日記」
...巨大な鯊(はぜ)の口に似たある感じを与えて...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...それから此はと驚かされたのは血(ち)だらけの鯊(さめ)の頭だ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...鯊の頭にはギョッとした...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...主人の足裏(あしうら)も鯊(さめ)の顋(あご)の様に幾重(いくえ)も襞(ひだ)をなして口をあいた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...狼の頭、豹の頭、鯊(さめ)の頭、蟒蛇(うわばみ)の頭、蜥蜴(とかげ)の頭、鷲の頭、梟(ふくろ)の頭、鰐(わに)の頭、――恐ろしい物の集会である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...以前は二間もある海の鯊(さめ)がこゝまで上って来たと云う...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...『本草』に海中の虎鯊(こさ)能く虎に変ずとある...
南方熊楠 「十二支考」
...夕景に「舟」で鯊(はぜ)網をやった...
山本周五郎 「青べか日記」
...朝鮮鮒と金こと云う和鮒と鯊と...
山本周五郎 「青べか日記」
...「二歳の鯊がこんなとこまでのぼって来るんだな」彼の声には皮肉やからかいの調子はなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...大きな二歳の鯊を釣ったことが...
山本周五郎 「青べか物語」
...くるま蝦(えび)にしてもあなごにしても、鯊(はぜ)、きす、めごちにしても、自分は頭とか中骨とか尻尾(しっぽ)などを、べつに揚げさせて、それを肴(さかな)に焼酎を啜る...
山本周五郎 「青べか物語」
...黒鯛(くろだい)を釣りたいという客を鯊の寄り場へ案内する...
山本周五郎 「青べか物語」
...自分で釣(つ)った鯊(はぜ)の煮浸しの小皿(こざら)を脇(わき)に...
山本周五郎 「青べか物語」
...干した河鯊(はぜ)をちぎって入れ...
山本周五郎 「失蝶記」
...重吉は鯊(はぜ)の佃煮(つくだに)と豆腐汁で酒を飲み...
山本周五郎 「ちゃん」
...留さんは秋鯊(はぜ)のように喜びでふくれながら帰って行った...
山本周五郎 「留さんとその女」
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