...燻(いぶ)した鯉...
芥川龍之介 「南京の基督」
...鯉(こひ)の瀧登(たきのぼ)りがと云(い)ふと...
泉鏡太郎 「畫の裡」
...池では時々ボチャンボチャンと鯉(こい)の跳ねる音がした...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...鯉の水涼しく動きどうしかな六月九日 日本探勝会...
高浜虚子 「五百五十句」
...夢應の鯉魚は、三井寺の興義といふ鯉の畫のうまい僧の、ひととせ大病にかかつて、その魂魄が金色の鯉となつて琵琶湖を心ゆくまで逍遙した、といふ話なのですが、私は之をよんで、魚になりたいと思ひました...
太宰治 「魚服記に就て」
...買手を待たして置いて獲る程鯉(こい)は獲れないよ」「嘘と思うなら私が獲って来てやろう...
田中貢太郎 「ある神主の話」
...大きな緋鯉(ひごい)が泳いでいたりした...
徳田秋声 「爛」
...また或時万作が鯉を漁(と)って来て料理するのを見て居たが...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...また座敷からすぐに池の鯉も見られたので...
豊島与志雄 「楠の話」
...それからまた時々起きては縁側に屈んで池の鯉に餌をやった...
豊島与志雄 「楠の話」
...水田から出て来た鯉が河中の生活に馴れ...
豊島与志雄 「文学以前」
...五十センチ以上もある大きい鯉が...
中谷宇吉郎 「金鱗湖」
...これは全部天然の鯉であって...
中谷宇吉郎 「金鱗湖」
...人智の及びがたい樣樣の不思議がある!鯉幟を見て日本の鯉幟りは...
萩原朔太郎 「宿命」
...照近江(てるおうみ)のお鯉という名は...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...きょうだいの死んだ父は和助といい、浦粕の船宿では誰よりもしょうばいがうまく、上客はみな「千本」に集まったし、船頭も腕のいいのが揃っていたこと、朝日紙へ週一回ずつ釣通信を書いていたこと、鯉釣りの名人で、いつも蒸気河岸の上で鯉を釣り、不漁で帰る客があると、その鯉を持たせてやったこと...
山本周五郎 「青べか物語」
...こんなでけえのが山と獲れるんだぜ――おれなんか綾瀬川でなんべんも鯉を釣っちゃった」「――そこへは...
山本周五郎 「桑の木物語」
...池の緋鯉(ひごい)の游弋(ゆうよく)に...
吉川英治 「江戸三国志」
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