...村端(むらはづれ)の泥田に蓮華の花の咲いたよりも猶鮮やかに...
石川啄木 「二筋の血」
...鮮やかな投げキッスを僕に送るなり...
海野十三 「深夜の市長」
...西南に面した部分は急に鮮やかな傾線を引いて...
近松秋江 「湖光島影」
...青鯖(さば)色の水を切って走る朱の三角帆の鮮やかさが...
中島敦 「環礁」
...世にも鮮やかな景観(ながめ)を見た...
中島敦 「環礁」
...長谷川卯兵衛安備(やすとも)と墨色鮮やかに大書してあった...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...四方の壁に四仏浄土を描いた壁画の隅々までが蛍光灯のあかるい光のなかに鮮やかに浮かび上がっている...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...脚もとの幕に仁王の見事に開かれた片手が鮮やかに揺曳してゐる...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...真面目な面持ちで鮮やかに其等を皆食べて仕舞うのであった...
宮本百合子 「或る日」
...太陽をうけて鮮やかに白くきらきらと輝いていた...
山本周五郎 「似而非物語」
...西洋手品の恰好でお目通りの調合はこれまた鮮やか...
山本笑月 「明治世相百話」
...しかも本業にかかるとわき目もふらず、熱心に働いてさっさと仕上げる、鮮やかなもの...
山本笑月 「明治世相百話」
...山も水も鮮やかに明け放れてはいるが...
吉川英治 「三国志」
...孫権もさすが鮮やかだった...
吉川英治 「三国志」
...前よりも鮮やかに見た...
吉川英治 「親鸞」
...ここの庭苔(にわごけ)は実に眼醒(めざ)めるばかり鮮やかであった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...トルストイの確か『戦争と平和』だったかにそういう意味で茸狩りの非常に鮮やかな描写があったと思う...
和辻哲郎 「茸狩り」
...空が美しく晴れて楓(かえで)の若葉が鮮やかに輝いているなかに...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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