...川を登ってくる鮭(さけ)がそれにすくい上げられるのだ...
有島武郎 「星座」
...そこで考へ出されたのが塩引鮭(しほびきさけ)の肉汁(スウプ)である...
薄田泣菫 「茶話」
...鮭川の入海を詮議(せんぎ)して...
太宰治 「新釈諸国噺」
...舟に充満(いっぱい)の鮭を獲った夫婦は...
田中貢太郎 「鮭の祟」
...梭魚(かます)やネルマ鮭は水の中だが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...百姓の生涯の希望は大抵鹽鮭を菜(さい)にして米の飯をくふやうに成つて見たいといふ以上はないといつてもいゝ位である...
長塚節 「芋掘り」
...彼(かれ)は直(す)ぐにそれが鮭捕船(さけとりぶね)であることを知(し)つた...
長塚節 「土」
...鼻の曲つた鮭(さけ)みたいな野郎だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鮭(さけ)のごまふり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...そのサンパンは鮭(さけ)のようにつるされているだろう...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...鮭釣りとなると、船などを仕立てず、岡釣りをするか、脛を没して流を渉つてやるのが実に愉快である...
平田禿木 「趣味としての読書」
...五十五調の句およぐ時よるべなきさまの蛙かなおもかげもかはらけ/\年の市秋雨(あきさめ)や水底(みなそこ)の草を踏み渉(わた)る茯苓(ぶくりょう)は伏かくれ松露(しょうろ)はあらはれぬ侘(わび)禅師乾鮭(からざけ)に白頭の吟を彫(ほる)五七六調...
正岡子規 「俳人蕪村」
...*タネリが指(ゆび)をくわいてはだしで小屋(こや)を出たときタネリのおっかさんは前の草はらで乾(かわ)かした鮭(さけ)の皮(かわ)を継(つ)ぎ合せて上着(うわぎ)をこさえていたのです...
宮沢賢治 「サガレンと八月」
...次の日にはまた三十五マイルで「小鮭川(スモール・サマン)」に達し...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...師走の暮れには鹽鮭を藁つとにして親類や知己に贈る...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
...その鮭まだなんですって...
横光利一 「旅愁」
...そこへ女中が薄切りのスモーキングの鮭を持って顕れ...
横光利一 「旅愁」
...鮭は一六シリング八ペンスに下落したならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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