...「つまりあの夢の中の鮒は識域下(しきいきか)の我(われ)と言うやつなんだ...
芥川龍之介 「海のほとり」
...汐入(しおい)りの池の鮒は...
石井研堂 「元日の釣」
...莫大の鮒を捕るのですが...
石井研堂 「元日の釣」
...此の鮒は、どうも結構ですな...
石井研堂 「元日の釣」
...忽ち買入鮒以前の景気に直り...
石井研堂 「元日の釣」
...それと小鮒の二尾程と取(と)り替(かへ)つこをした...
薄田泣菫 「茶話」
...もしくはその「鮒売を降りかくす程たくさんの霰が降っていた」とかいうのではまだ十分に意味をつくしたとは申されません...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...水に放つと寒鮒はぴち/\生きかへる...
種田山頭火 「其中日記」
...(びく)の中に金色(こんじき)をした鮒(ふな)や鯉(こい)をゴチャゴチャ入れて帰って来る...
田山花袋 「田舎教師」
...引き上げる時に、ばちばちっとはねるのは、鮒や鯉や鮠だ...
豊島与志雄 「霧の中」
...小梅(こうめ)の釣堀(つりぼり)で鮒(ふな)を三匹(びき)釣った事がある...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...――急所々々は手傳つてくれたんだ」「何? お鮒が?」平次もそれは餘りにも豫想外でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鮒が餌づきをするように...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...妻が七尾の小鮒を釣りあげた...
牧野信一 「山峡の村にて」
......
三好達治 「短歌集 日まはり」
...池鯉鮒も翌日発足いたす位になりし由...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...またバケツの中の鮒たちを見た...
山本周五郎 「青べか物語」
...水口につどへる群のくろぐろと泳ぎて鮒(ふな)も水もひかれりいしたたきあきつ蛙子あそび恍(ほ)け池にうつれる庭石の影まひおりて石菖のなかにものあさる鶺鴒(いしたたき)の咽喉の黄いろき見たり庭石のひとつひとつに蜥蜴(とかげ)ゐて這ひあそぶ晝となりにけるかな...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索