...彼女がわしに拵へてくれた魔酔の酒の事や...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...魔酔剤ニ依リ腕力ニ依リ...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一三年六月号)」
...そうして現在の魔酔的雰囲気(ふんいき)の中にいながらしかもその魔酔作用に打ち勝って新しい領土の開拓に進出することを希望してやまないものである...
寺田寅彦 「映画芸術」
...それには是非とも飢えて凍(こご)えて正確な意識の魔酔が必要である...
永井荷風 「監獄署の裏」
...多分オランダ人などから手に入れた阿片のような魔酔薬だったでしょう...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...捕虫網と毒瓶と魔酔薬と展翅板と解剖器と標本箱の類ひを槍や楯のやうに抱へ込み...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...その時大方魔酔剤(ますいざい)を嗅(かが)されたものと見えます...
松本泰 「緑衣の女」
...罌粟は無論阿片(あへん)を取る位な魔酔性の者だから病人には悪いさ」小山「なるほどね...
村井弦斎 「食道楽」
...菌類の毒物はムスカリンという魔酔性だ...
村井弦斎 「食道楽」
...小田君は心から私のことを心配してくれているようで私の顔を見る度に催眠剤だの魔酔薬だの(遂に私は刹那的の眠りを求めて魔酔薬まで使う深みに堕ちていたのです)をやめるように奨めてくれるのでした...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
...それに魔酔せるドーブレクの身体を詰め込んで...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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