...しかもそれが父の死を知ったばかりの悲しみの中にあるべき身でありながら――園はさながら魍魎(もうりょう)の巣の中を喘ぎ喘ぎ歩いていくもののように歩いた...
有島武郎 「星座」
...魍魎(まうりやう)を跳(をど)らした...
泉鏡太郎 「十六夜」
...山の魑魅魍魎はこんなところに隠れて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...山の魑魅魍魎のあやかしであろうか...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...四隅ではいつも魑魅魍魎(ちみもうりょう)が会議をひらいていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...自然主義や懷疑論は旭日に向ふ魑魅魍魎の如く一時に消失してしまふ筈である...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...余吾之介はその魍魎(あやかし)をかきのけるように...
野村胡堂 「十字架観音」
...何やら魍魎(あやかし)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...魑魅魍魎(ちみもうりょう)も影を潜め...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...未知の魑魅魍魎について語るのである...
萩原朔太郎 「宿命」
...夢の中で魑魅魍魎に取り圍まれ...
萩原朔太郎 「夢」
...これはさながら魑魅魍魎(ちみもうりょう)の大懇親会...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...無慮無数の魑魅魍魎(ちみもうりょう)がほしいままに跳梁跋扈(ばっこ)しているかに感じられてならぬのでござります...
久生十蘭 「魔都」
...これこそは大都会の魑魅魍魎どもが...
久生十蘭 「魔都」
...魔都「東京」の魑魍の呪を受け...
久生十蘭 「魔都」
...魑魅魍魎の類ではなく...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...思えばこれまで落ちてきたのは魑魅魍魎の落とし穴...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...現在私たちの日常は実に女らしさの魑魅魍魎(ちみもうりょう)にとりまかれていると思う...
宮本百合子 「新しい船出」
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