...たしか「少年文学」と称する叢書(そうしょ)があって「黄金丸(こがねまる)」「今弁慶(いまべんけい)」「宝の山」「宝の庫(くら)」などというのが魅惑的な装幀(そうてい)に飾られて続々出版された...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...この様な素晴らしい魅惑的な匂いを発するもので無いということに気が付きました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...妙に魅惑的な黒装束の年増振りが...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...どうかしたら斯んな魅惑的な声を持って居たかも知れません...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...それが非常に魅惑的なあたたかみをもつてゐることです...
萩原朔太郎 「ふつくりとした人柄」
...まるで骨を折ってさすらい歩いたあとで魅惑的な見はらしの場所に近づいたように眼を見開き...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...どんなに魅惑的なことであるかを知らなかったのです...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...そのうえさらに魅惑的な国は...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...彼の頭の中で非常に魅惑的な夢を描きだしたため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...あの魅惑的な金髪娘は一体どこへ行ってしまったのだろうと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...直ちに魅惑的な声に従い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...俳優らには魅惑的な陽気と自由があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...こんな魅惑的な金貨は見たことない……」ヴィラが突然中断して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...彼等は慈善を褒めそやして魅惑的なもっと幸福な社会状態を劃(えが)き上げ現存制度を破壊し自分達の野心の深謀を進めさえすればよいとしているか...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...またほとんど餓死に瀕しているように思われる人が新殖民地に移る最も魅惑的な誘いを受けてもほとんどこれを拒否しているのは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...美女がこんなふうでいることは最も魅惑的なものであると見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私の眼(め)の焦点は自動的に拡大し、対象物とのあいだに一種の保護膜を張ったのであるが、それでもなお彼女たちの逞(たくま)しい肉躰(にくたい)、特に第二次性徴と呼ばれる部分のよく発達した、魅惑的な、というよりもむしろ涜神(とくしん)的なまるみやふくらみが、私の視覚をとらえて放さなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...それらは殆んど魅惑的なほど精悍(せいかん)さに溢(あふ)れ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
便利!手書き漢字入力検索