...胸に鬼胎(おそれ)をかき抱き足に兵器を投げ棄ててわれとも知らず膝つきぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...何人(だれ)もこの室(へや)の中へ通さないようにしてもらいたいが」あいての語気が強いので広栄は鬼胎(おそれ)を抱いた...
田中貢太郎 「春心」
...この珍客に鬼胎(きたい)を持たせたのだな...
中里介山 「大菩薩峠」
...お角の乗込みに鬼胎(きたい)を抱いている一味があったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...忽(たちま)ち路頭に迷わんとの鬼胎(おそれ)を懐(いだ)き...
福田英子 「妾の半生涯」
...そうした妻の頭の作用(はたらき)に就いて私が内心些(すく)なからず鬼胎(おそれ)を抱(いだ)いていた事は事実であった...
夢野久作 「少女地獄」
...電車の中で私が抱き続けて来た一種異様な鬼胎観念(しんぱい)は...
夢野久作 「少女地獄」
...鬼胎(きたい)なるものが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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