...梁山泊の鬼畜集団とも呼ばれることもあるけど、それは誤解だと思う...
...あの鬼畜は冥罰を受けるべきだ...
...恐しい強盗殺人犯どころか、鬼畜にもまして、火星人は冷たい心の持主なのだ!下町の、とある横町の道ばたで、女の子が五、六人、チョークで白い輪をかいて、楽しそうに石けりをしていた...
海野十三 「火星兵団」
...・草餅のふるさとの香をいたゞく休み石、それをめぐつて草萌える・よい湯からよい月へ出た・はや芽ぶく樹で啼いてゐる・笠へぽつとり椿だつたはなれて水音の薊いちりん・石をまつり緋桃白桃・みんな芽ぶいた空へあゆむ四月五日花曇り、だん/\晴れてくる、心も重く足も重い、やうやく二里ほど歩いて二時間ばかり行乞する、そしてあんまり早いけれどこゝに泊る、松原の一軒家だ、屋号も松原屋、まだ電燈もついてゐない、しかし何となく野性的な親しみがある(二五・上)自省一句か、自嘲一句かもう飲むまいカタミの酒杯を撫でてゐる(改作)自戒三章もなか/\実行出来ないものであるが、ちつとも実行出来ないといふことはない、或る時は菩薩、或る時は鬼畜、それが畢竟人間だ...
種田山頭火 「行乞記」
...「売国的邪宗門としてのマルキシズムの鬼畜的思想運動」を折伏(しゃくぶく)しようと思うことも出来るし...
戸坂潤 「範疇の発生学」
...鬼畜の如き心をもっている)そう久光を...
直木三十五 「南国太平記」
...美女には、得てしてああいう惨忍な、鬼畜がおる...
直木三十五 「南国太平記」
...鬼畜の如き殘虐(ざんぎやく)性でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鬼畜の殘虐性(ざんぎやくせい)が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...【第二回】一四十何人の者を、無差別に大川の水に陥ち込ませようとした、恐ろしい曲者(くせもの)、その思いやりの無い、鬼畜の残虐性が、ひどく平次の怒りをかき立てたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...男の浮薄は鬼畜に劣る...
長谷川伸 「幽霊を見る人を見る」
...それ何ぞ、鬼畜に類するや...
火野葦平 「花と龍」
...鬼畜といえどもなびき...
正岡容 「寄席」
...さらに倉岡元庵の忰元仲をしておよそ世にあるまじき鬼畜としているところなど...
正岡容 「我が圓朝研究」
...隊一 天狗党の挙兵を何だと思うているかッ! 貴様達如き民百姓の膏血を絞って生きている大小の鬼畜を亡ぼすための挙じゃぞ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...この頃のあの鬼畜のような兵士たちの手中におち・払おうにも払えぬ法外な身の代金を払えとありとあらゆる残忍非道な責苦をうけながら・しかもその思いやその悲惨を訴える道のない境遇におかれている・あの可哀そうな囚人たちのような...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...心は現世の鬼畜、悪魔、外道に弥増(いやまさ)るやらむ...
夢野久作 「白くれない」
...黄魔鬼畜(こうまきちく)を討ってどうとかぬかしていたが、黄魔とは、誰のことだ、鬼畜とは、何をさしていったのだ」「べつに意味はありません」「意味のないことを独りでいうたわけがあるか」「あまり山道が淋しいので、怖ろしさをまぎらすために出たらめに、声を放って歩いてきたものですから」「相違ないか」「はい」「――で、何処まで行くのだ...
吉川英治 「三国志」
...我慾あるのみな鬼畜に...
吉川英治 「三国志」
...おのれ鬼畜(きちく)め...
吉川英治 「平の将門」
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