...支那に路上春を鬻(ひさ)ぐの女(ぢよ)を野雉(やち)と云ふ...
芥川龍之介 「骨董羹」
...回向院門前にて鬻げる家にては皆声をかけ「しごくお持ちよいので御座い」とこの言葉を繰返へしいひ居(お)りしが...
淡島寒月 「江戸の玩具」
...肉鬻(ひさ)ぐ男...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...やがて来る自鬻(じいく)の生活のために...
太宰治 「猿面冠者」
...名を鬻(ひさ)ぎ...
田中貢太郎 「続黄梁」
...懸茶屋(かけぢゃや)には絹被(きぬかつぎ)の芋慈姑(くわい)の串団子(くしだんご)を陳(つら)ね栄螺(さざえ)の壼焼などをも鬻(ひさ)ぐ...
永井荷風 「向嶋」
...僕は家を売り蔵書を市に鬻(ひさ)いで...
永井荷風 「申訳」
...長子の権を鬻(ひさ)ぐものなり...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...ほかにも宋の朱泰貧乏で百里薪(たきぎ)を鬻(ひさ)ぎ母を養う...
南方熊楠 「十二支考」
...狩谷氏の本が市に鬻(ひさ)がれ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...町芸妓は葭簀張(よしずばり)におでん燗酒(かんざけ)を鬻(ひさ)いだそうである...
森鴎外 「細木香以」
...今も北京の路上でわずか数銭を以て鬻(ひさ)ぐあの簡素な磁州窯の美しい器を見よ...
柳宗悦 「工藝の道」
...そうして作る者と鬻(ひさ)ぐ者とはしばしば同じであった...
柳宗悦 「工藝の道」
...当時荒物屋で鬻(ひさ)いだ一番安ものの皿である...
柳宗悦 「工藝の道」
...私はここで老舗(しにせ)鳩居堂(きゅうきょどう)などが鬻(ひさ)ぐ香墨(こうぼく)などのことも言い添えるべきでありましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...これらの棚や箪笥類を鬻(ひさ)ぐのは夷川(えびすがわ)で...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...風流を鬻(ひさ)いでいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分らで作った馬沓を売り鬻(ひさ)いで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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