...民或有二兄弟鬩レ牆父子相訟者一...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...民或は兄弟牆(かき)に鬩(せめ)ぎ父子相訟(うつた)ふ者有り...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...その高慢と欲との鬩(せめ)ぎあうのに苦しめられた彼は...
芥川龍之介 「煙管」
...此等の間にも時として嚴肅なる矛盾と相鬩とあることを知つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...霊肉の抱合もしくは分離争鬩(さうげき)より来る人生の諸有(あらゆる)奇蹟を解釈し...
石川啄木 「閑天地」
...常に「肉と霊の争鬩(あらそひ)」と云ふ事であつた...
石川啄木 「病院の窓」
...世界の大勢を知らずに同胞墻(かき)に鬩(せめ)いでいる京阪の中心地に於ける闘争が...
大隈重信 「青年の天下」
...互に矛盾した二つのものが交(かわ)る交る鬩(せめ)ぎ合っていました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...なんでも片方が「本家」で片方が「元祖」だとか言って長い年月を鬩(せめ)ぎ合った歴史もあったという話を聞いたことがある...
寺田寅彦 「自由画稿」
...個人の内部で鬩ぐのである...
中原中也 「詩と現代」
...国中の兄弟(けいてい)相鬩(せめ)ぐにあらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...或は言を大にして墻(かき)に鬩(せめ)ぐの禍は外交の策にあらずなど...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...顔を視(み)れば鬩(いが)み合う事にしていた母子ゆえ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...それが互に鬩(せめ)ぎ合(あ)ってはどちらとへともつかず動かされながら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...私は私の内部に絶えず鬩ぎ合ひ...
三木清 「人生論ノート」
...兄弟牆(かき)に鬩(せめ)ぎ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...財産を分ち兄弟牆(かき)に鬩(せめ)ぐようになっては...
柳田國男 「名字の話」
...眼にみえぬ怒濤(どとう)となってあい鬩(せめ)いでいる...
山本周五郎 「日本婦道記」
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