...うわーっという鬨の声があがった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...そういう人々は、鬨の声、火の手、煙――それから、本当の窮民は僅かで、乞食と、無頼漢とが、勝手に暴れているんだ、と聞くと、自分の財産を守るのに、周章てていた...
直木三十五 「南国太平記」
...しかしこの鬨の声はまだ別段に危険性を帯びた鬨の声ではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...向うの方で急にわっと云う鬨の声がして...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...激昂した群集は鬨の声を挙げて八方から幸田の方へ走り寄って来る...
久生十蘭 「魔都」
...四年の年月を鬨の声を浴びて...
牧野信一 「熱海線私語」
...妙に不調和な笑い声とも鬨の声ともつかぬどよめきが起って...
牧野信一 「鬼涙村」
...妙に不調和な笑ひ声とも鬨の声ともつかぬどよめきが起つて...
牧野信一 「鬼涙村」
...スパルタの下院議員がアテネ討伐の可決に立ち上つた時のやうに湧き立つて鬨の声をあげるや...
牧野信一 「酒盗人」
...」斯んな科白を耳にすると観客達は鬨の声をあげてどよめいた...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...それに応じて彼方此方の船から相呼応する鬨の声があがつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...そしてまた鬨の声をあげてワーワーと騒ぐだけのことなのだから...
牧野信一 「円卓子での話」
...行列はそこに到達すると思はず脚をとゞめて炬火を振りかざしながら鬨の声をあげた...
牧野信一 「山を降る一隊」
...連中はドッと鬨の声を上げて浜田の後を追ひかけた...
牧野信一 「蘭丸の絵」
...ばかあ!」子供たちは鬨の声をあげて逃げ出しました...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...ここを目がけて鬨の声を作って押し返して来た一団の人影があった...
吉川英治 「剣難女難」
...誰からともない鬨の声がどっとあがった...
吉川英治 「私本太平記」
...土人はただ鬨の声をもってこれに答えた...
和辻哲郎 「鎖国」
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