...鬣(たてがみ)に月の光を払って...
芥川龍之介 「偸盗」
...鬣(たてがみ)戰(そよ)ぎ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...狭霧(さぎり)の様な呼気(いき)を被つて氷の玉を聯ねた鬣(たてがみ)を...
石川啄木 「菊池君」
...さながら矢のごとくに流れる眼眩(めまぐる)しさ! しかも波の色の毒々しいまでのドス黒さ! 黒泡の鬣(たてがみ)を逆立たせつつ噛(か)み合い掴(つか)み合い...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...鬣(たてがみ)を指の間でしつかりと捉む...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...一矢飛ばして其馬の頭を鬣生ゆるきは...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...*ホーライ其時鬣の美なる駿馬のもろ/\を...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...鬣黒き馬の形(かた)現じて之と交はれり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...歸郷の途次辻村にて木欒樹(むくろじ)の花散る蔭に引き据ゑし馬が打ち振る汗の鬣余が起臥する一室の檐に合歡の木が一株ある...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...「四つ足も呪われたか」とウィリアムは我とはなしに鬣(たてがみ)を握りてひらりと高き脊に跨(また)がる...
夏目漱石 「幻影の盾」
...崖(がけ)の上(うへ)の孟宗竹(まうそうちく)が時々(とき/″\)鬣(たてがみ)を振(ふる)ふ樣(やう)に...
夏目漱石 「門」
...獅子(しし)の鬣(たてがみ)のように怒った髪...
原民喜 「鎮魂歌」
...旋風のやうに黒馬(あを)が鬣を振る...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...『修行本起経』に紺馬宝は珠の鬣(たてがみ)を具うとあるもこれだ...
南方熊楠 「十二支考」
...白い房々した鬣(たてがみ)を動かして馬は前後に揺れるのだった...
水上滝太郎 「山の手の子」
...しきりと鬣(たてがみ)を振りながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...鬣(たてがみ)にしがみついたまま...
吉川英治 「宮本武蔵」
...鬣へしがみついている蚤(のみ)みたいな城太郎を抓(つま)んで捨てようとしたのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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