...狭霧(さぎり)の様な呼気(いき)を被つて氷の玉を聯ねた鬣(たてがみ)を...
石川啄木 「菊池君」
...一刻も息(やす)む間(ま)の無い奇蹟を行つてこそ亂れそそげたこの鬣(たてがみ)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...恰も馬の鬣の如し...
大町桂月 「白河の七日」
...しかく宣んして黄銅の脚、鬣は黄金に、迅速さながら飛ぶ如き軍馬に車曳かしめつ、身に黄金の裝着け、黄金の鞭、精巧を盡せるものを手に取りて斯くて車上にクロニオーン、鞭を加へて勵せば、勇む双馬は衆星の 45羅(つらな)る天と地の間飛ぶが如くに馳けり行く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...叫喚のたえず湧きでるかの場に』 530しかく宣んして鬣の美なる双馬を音高き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...軛の輪より垂れさがる 405鬣長く地に觸れて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...敵からよじ登られる防寨は電光の鬣(たてがみ)をふりかぶったかと思われた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...血を浴びた首筋の毛が逆さに立って獅子の鬣(たてがみ)を見るようでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...鬣(たてがみ)に渦(うず)を捲(ま)いた深い頭は四斗樽(しとだる)ほどもあった...
夏目漱石 「永日小品」
...恋の手綱(たづな)と荒馬の鬣(たてがみ)はつかみ難いと申しますが...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...鬣の蔭に異状な鋭さを放つて靄を突き射してゐる二つの眼球を視た...
牧野信一 「鱗雲」
...爽やかな鬣が私の頬をさら/\と打ち撫でた...
牧野信一 「鱗雲」
...ブセハラスではなかったか! あの時のようにもう一度この鬣を振りあげて駆け出してくれ...
牧野信一 「ゼーロン」
...私はロシナンテの鬣の中に顔を埋めて...
牧野信一 「変装綺譚」
...駒の鬣(たてがみ)と...
吉川英治 「三国志」
...その鬣(たてがみ)が炎の流るるように見え...
吉川英治 「三国志」
...赤兎馬の鬣(たてがみ)をそよ吹いてゆく...
吉川英治 「三国志」
...しきりと鬣(たてがみ)を振りながら...
吉川英治 「新書太閤記」
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