...王荊公に髣髴たる学究的政治家...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...光沢(こうたく)の美しいシルク・ハットをありありと目の前に髣髴(ほうふつ)した...
芥川龍之介 「十円札」
...唐宋時代の文人墨客を髣髴させます...
板谷波山 「美術学校時代の岡倉先生」
...ほそぼそとした恰好(かっこう)迄が髣髴(ほうふつ)と見えて来るのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その髣髴を辨ずる能はざれど...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...形こそムク犬を髣髴(ほうふつ)するものがあれ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人の合点(がてん)するように髣髴(ほうふつ)せしめ得るかが問題である...
夏目漱石 「草枕」
...腹の中では母のいわゆる話なるものの内容を朧気(おぼろげ)ながら髣髴(ほうふつ)した...
夏目漱石 「行人」
...行為に発現するところを見て髣髴(ほうふつ)するに過ぎん...
夏目漱石 「野分」
...吾人がミイラによって埃及人(エジプトじん)を髣髴(ほうふつ)すると同程度の労力を費(つい)やさねばならぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...赤銅いろの禿げ頭した背の低い小肥りした憎気のない老武士が髣髴としてくるではないか...
正岡容 「我が圓朝研究」
...それを眼前に髣髴(ほうふつ)せしめることができない以上――いったいその軍隊をむりにも想像に浮かばせるような...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...私の手紙には私の声が聞こえますか? 私のころころした恰好が髣髴(ほうふつ)いたしますか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...髣髴(ほうふつ)なすって下さい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...土瓶絵の性質が髣髴(ほうふつ)と浮ぶように感じられます...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...髣髴(ほうふつ)と当時を偲(しの)ばしめるものがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...髣髴(ほうふつ)として...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...孔子の人物を髣髴(ほうふつ)とせしめるような生活の断片が列挙せられている...
和辻哲郎 「孔子」
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