...髣髴(はうふつ)とこの一語に窺(うかが)ふ事が出来る...
芥川龍之介 「本の事」
...現在の野村の心もちが髣髴出来るように感ぜられた...
芥川龍之介 「路上」
...無紋の白張(しらはり)に髣髴(ほうふつ)する...
泉鏡花 「浮舟」
...物語の進展に連れて沈痛な盲人の言語風貌が髣髴(ほうふつ)として現れ来り...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...禍の神アレースに髣髴とプリアミデース・ヘクトール...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...しか陳ずれば神速のアレース神に髣髴のメーリオネース...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其の人物と生活と時代とを髣髴(はうふつ)たらしめるであらう...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...此夕観たりしお俊の人形の顔髪の形は鳥居清長の版画に見る婦女に髣髴たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...吾人がミイラによって埃及人(エジプトじん)を髣髴(ほうふつ)すると同程度の労力を費(つい)やさねばならぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...雲耶山耶呉耶越 水天髣髴青一髪万里泊舟天草洋 煙横蓬窓日漸没瞥見大魚波間跳 太白当船明似月折角の詩碑が...
長谷健 「天草の春」
...暗黒の宇宙で空しい旋転をつづける全太陽系遊星の未来の予想図に髣髴するといわれる...
久生十蘭 「南極記」
...思いがけずふいとその髣(ほの)かに見たきりの女の髪の具合などがおもかげに立って来たりした...
堀辰雄 「姨捨」
...やがて事実となつて再び白堊館の大椅子に収り終せたテオダル・ルーズベルトの偉大な人気を髣髴させるが如く...
牧野信一 「サクラの花びら」
...空に浮游するとまことに節足類のうごめくさまを髣髴させた...
牧野信一 「山峡の凧」
...見える彼と同じくまざ/\と余の眼前に髣髴させた...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...その先生の態度は恰もシナイ山の岩壁に十誡の言葉を彫むモーゼの概を髣髴させる底の熱度に充ちてゐた...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...次の著名な数節をもって明確にアジア的地代論の特徴を髣髴せしめるものがある...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...弾き手の美しさも目に髣髴(ほうふつ)と描かれる点などが非常な名手と思われる点である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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