...もう美しい理想だの道徳だのさういふ高遠なことを考へることは出来なかつたのです...
伊藤野枝 「S先生に」
...如何に高遠な道に根ざしてゐるものなるかをながながと演説をした...
小穴隆一 「二つの繪」
...瞋恚と煩悶と嫉妬と爭鬪とで滿たされた生活とこの高遠な普通ではわからない學問にのみ精進してゐる生活と...
田山花袋 「道綱の母」
...文の大要は『私共は貴下の令息の高遠なる理想に共鳴するものであります...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...高遠なる心をお授けくだされた創世主に感謝せられるがよい...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...すべて美しくして高遠なるものの健康のために...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...美しくして高遠なるものを見つけだしたろう...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...同時に「美しくして高遠なるもの」を生涯のおわりまで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...高遠なる意味において潔白な魂をもち得るのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...彼は高遠なる理想を以て埃及を指導するよりも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は高遠なる理想を以て埃及を指導するよりも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...或いは、高遠な理想、とまではいかなくとも、清純すぎるほどの情操を、胸の奥に秘めてるのであろうか...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...現今ヨーロッパのもっとも高遠な思想を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...きわめて卑俗な語法できわめて高遠なことを言うことができた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これらの高遠な理論の本当の意味を解しかねているので...
中谷宇吉郎 「科学と文化」
...高遠な意志が胸に一ぱいあって...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...今それが高遠な目的があって著たことになった...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...何ぜなら、もしも然るがように新時代の意義が生活の感覚化にありとするならば、いかなるものと雖(いえど)もそれらの人々のより高きを望む悟性に信頼し、より高遠な、より健康な生活への批判と創造とをそれらの人々に強いるべきが、新しき生活の創造へわれわれを展開さすべき一つの確乎とした批判的善であるからだ...
横光利一 「新感覚論」
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