...もう美しい理想だの道徳だのさういふ高遠なことを考へることは出来なかつたのです...
伊藤野枝 「S先生に」
...所謂(いはゆる)高遠なる理想を行ふには...
薄田泣菫 「茶話」
...文の大要は『私共は貴下の令息の高遠なる理想に共鳴するものであります...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...高遠な思想の獲得...
時枝誠記 「国語学と国語教育との交渉」
...その始めにおいて諸氏が唱えたる白雪陽春の格調は高遠にしてこれを和するの人は少なかりしといえども...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...もしそれ理想高遠にして...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...それは何等の崇高さも高遠さも持たないものであるかのように貶されるのを常とする...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...何か高遠な或いは迂濶な...
戸坂潤 「思想としての文学」
...高遠なる意味において潔白な魂をもち得るのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...高遠な理想主義で一貫されてる作品である...
豊島与志雄 「レ・ミゼラブル」
...つまり『キリストの理想はあまりに高遠すぎる』というのではなく...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...しかして芝居には毫(ごう)も高遠の思想深刻の人生観を含む事なし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...主任司祭中田神父様の高遠な理想...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...高遠なる思索家とは...
中原中也 「音楽と世態」
...即ちベートーヴェンはその使命の高遠さと...
野村胡堂 「楽聖物語」
...その志を高遠にして学術の真面目に達し...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...思ひ定めることの出來ない程高遠な思案に半ば窒息(ちつそく)して...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...高遠な形而上学ではない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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