...◯九章において神の宇宙創造及び支配を述べて高遠なる想像を筆に上(のぼ)せたる彼は...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...所謂(いはゆる)高遠なる理想を行ふには...
薄田泣菫 「茶話」
...到底かかる高遠深邃の教義を理解し受容すること能わざりしが故に...
高木敏雄 「比較神話学」
...これは当然の事であって、飛鳥(あすか)白鳳の輸入期を超えて、其美が漸(ようや)く純日本の形式に落着き、しかも技術の優秀、精神の高遠、共に古今に並びなき発達を遂げた時代であるから、およそ日本美術を語ろうとすれば、どうしても此時期の諸仏像を挙げざるを得ないのである...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...墓であつたか水たたへたればおよぐ蟇天龍川をさかのぼる水音けふもひとり旅ゆく山のしづけさは白い花若水君と共に高遠城阯へ...
種田山頭火 「草木塔」
...その始めにおいて諸氏が唱えたる白雪陽春の格調は高遠にしてこれを和するの人は少なかりしといえども...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...そこでは非常時的な・個人的な・内面的な・時に高遠なものは平均されて了っている...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...何か高遠な或いは迂濶な...
戸坂潤 「思想としての文学」
...高遠な憂愁もありません……...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...すべて美しくして高遠なるものの健康のために...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...すべての美しくして高遠なるものを愛するからである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...はなはだしく多量に「美しくして高遠なるもの」...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...きみの心持ちなんか……そんな高遠な感情なんか...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...キリストの理想があまりに高遠で...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...高遠で且つぱっとする仕事に対して...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...哲学をたいへんに高遠で深邃(しんすい)なことと考えて...
三木清 「語られざる哲学」
...何ぜなら、もしも然るがように新時代の意義が生活の感覚化にありとするならば、いかなるものと雖(いえど)もそれらの人々のより高きを望む悟性に信頼し、より高遠な、より健康な生活への批判と創造とをそれらの人々に強いるべきが、新しき生活の創造へわれわれを展開さすべき一つの確乎とした批判的善であるからだ...
横光利一 「新感覚論」
...二月から三月初めにかけて、高遠城の石垣は、攻守両軍の兵がながす碧血(へきけつ)に塗られた...
吉川英治 「新書太閤記」
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