...高遠町の方には更に永年心にかけてゐた老女繪島の遠流の事蹟をしらべたい私の念願が果されて...
今井邦子 「伊那紀行」
...★花畑を見て私達は高遠公園にのぼつて行つた...
今井邦子 「伊那紀行」
...その志向するところ甚だ高遠なるわが黄村先生に於(お)いてをやである...
太宰治 「花吹雪」
...…………そして夜中にはどこかに火事があつた!・こどもなかよくあたゝかく芽ぶく・大(マヽ)鼓たたいてさくらちるばかり(高遠)みすゞかる信濃の国の御幣餅です・ぬけさうな歯がぬけてほつと信濃の月(信濃が木曽になる!)・春の夜ふけるとぬけるまへの歯のなやみ・あの水この水の天龍となる水音(伊那)ひるからは風が出て西駒東駒の残雪(望嶽居)・月あかりして山が山がどつしり( 〃 )五月五日晴...
種田山頭火 「旅日記」
...瞋恚と煩悶と嫉妬と爭鬪とで滿たされた生活とこの高遠な普通ではわからない學問にのみ精進してゐる生活と...
田山花袋 「道綱の母」
...そこでは非常時的な・個人的な・内面的な・時に高遠なものは平均されて了っている...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...すべての「美しくして高遠なるもの」を愛するからだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...もし将校が少しでも「美しくして高遠なるもの」を解していたら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...或いは、高遠な理想、とまではいかなくとも、清純すぎるほどの情操を、胸の奥に秘めてるのであろうか...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...高遠なる理想が、自ら反乱と変化し、哲理上の抗議を武装上の抗議となし、ミネルヴァをパラスとするのは(訳者注 ミネルヴァというは詩の神としての名称であり、パラスというは戦の神としての名称であって、同一の女神である)、常に自己を危険にさらしてのことである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...高遠なる理想が欲するたびごとに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...また非常に高遠に見えるので...
中谷宇吉郎 「科学と文化」
...おのずと高遠なる大志(ロフティ・アンビション)を喚起するであろうことを信じて疑いません」と...
中谷宇吉郎 「『ケプロン・黒田の構想』について」
...いまこのことを声を高くしていわねばならぬのだ! わかるか? 大道は複雑高遠のところにあるのではなく...
三好十郎 「斬られの仙太」
...今それが高遠な目的があって著たことになった...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...かえって高遠微妙な哲学上の諸説は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人間相互の關係を支配する高遠な理想を深く自覺するのであつて...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...高遠城(たかとおじょう)着(ちゃく)...
吉川英治 「新書太閤記」
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