...如何にその人の性格の高貴さが足らないかを現わすに過ぎないということが強い語調で書かれているのを見た...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...詩人の冠がきらめいているではありませんか! エレオノーラ・デステの高貴さはタッソーの名前と結びついています...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...この遊びにむすびついたあらゆる高貴さと詩とを思いおこさせた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...人間の高貴さのもっともみごとな資格を戦争のうちに賛美していた……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あたかも一八一四年七月八日以後帝国の高貴さが受けた待遇と同じである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...妹のお半の美しさと高貴さは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...が、この高貴さと、物柔らかさが、当時の荒っぽい旗本の次男三男の間から、爪弾(つまはじ)きされたことは想像に難(かた)くなく、極端な無抵抗主義が因をなして、「腰抜け」という、有難からぬ綽名(あだな)まで頂戴したのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また世間や役人の本質や女性の美しさの高貴さと影響力とについての君の考えとどんなにぴったり合わないとしても...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...偉大な目標と非利己的な目的の高貴さを漂わせていたことか...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...ベラお嬢様は顔が青白く、目にいっぱい涙をため、高貴さゆえ、落涙(らくるい)できなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...一般に現実を回避することによって思想の高貴さを示そうとする者は...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...その高貴さと卑俗さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...思いなしか重々しさと高貴さが添ったように中の君を薫は思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あまりにも普通人と懸隔のある高貴さに驚いて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...姫君の婿にしようなどと少将のような無価値な男を思ったことが自分にあったのが恥ずかしいなどと母は姫君についての物思いばかりをし続け、ああもして、こうもなってとよいほうへと空想を進めるのであったが、また反省してみて、自分の願いは実現が困難なことである、あの高貴さと、あの風采(ふうさい)の備わった大将は、もっともっと資格の完全な人を愛するはずである、顧みられる価値が姫君にあるかどうかは疑わしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...他のどんな特質よりも女のつつましさと高貴さとを求めた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その奥に能楽独得の芸的高貴さが光らない...
夢野久作 「能とは何か」
...実行せざる信念の高貴さは...
横光利一 「欧洲紀行」
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