...客に茶を供するの礼は老子の高弟関尹(かんいん)(一八)に始まり...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...耕や世を捨人の軒端まで大魯(たいろ)大魯というのは蕪村の高弟の一人であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...姉の方へは、あれから一遍雪子ちゃんに来て貰おうと思いながら、そのうちに機会があることと心待ちにしていたけれども、去年もとうとう何処からも好い話がなく、今年ももう節分が来てしまった、ついては、別に用事があるのではないが、私も久しく雪子ちゃんの顔を見ないし、雪子ちゃんもそろそろ此方が恋しくなった時分であろうから、差支えなかったら、何と云うこともなく暫(しばら)く寄越してくれないであろうか、ちょうど幸い同封したような山村舞の会があって、こいさんも出演することになり、是非雪子ちゃんに見て貰いたいと云っているから、―――と、簡単にそう書いてやったが、雪子の方へは少し細々(こまごま)と、今度の会は故師匠の追善と云う名目なのであるが、こう云う催しも時局への遠慮から追い追い困難になるらしいので、今のうちに一遍見て置いたらどうかと云うこと、こいさんも、何分急な話ではあり、あれきり稽古(けいこ)を怠ってもいるので、一往辞退したのだけれども、これきり当分舞う折もないことを思い、且(かつ)は亡きお師匠さんへの供養(くよう)でもあると思って承諾したような訳であること、だから今度を外すと、もうこいさんの舞を見る機会もないであろうこと、そんな事情で、こいさんの出し物はとても新しいものを準備する時日がないので、去年手がけた「雪」を、又大急ぎで稽古して出すことにしたこと、衣裳(いしょう)だけはこの前のものを使う訳にも行かないので、去年あたしが小槌屋(こづちや)で染めさせたあの小紋、あれならお誂(あつら)え向きであるから、あれを着せることにしたこと、こいさんの稽古を見てくれる人は、故師匠の高弟で、大阪の新町に稽古場を持っている「さく以年(いね)」と云う人であること、それやこれやで、こいさんはこのところ毎日新町へ稽古に通うやら、帰って来ると私に地を弾かしてもう一度おさらいをするやら、その間に仕事部屋へも詰めるやら、相変らずの活躍を続けていること、私も毎日地を弾かされるので忙しいが、「雪」の三味線は覚束(おぼつか)ないので、琴で弾いていること、そんな風にしていると、こいさんも憎めないけれども、この人のためには近来何かと気を遣わされることが多いので、手紙にはちょっと書けないが、雪子ちゃんが来てくれたらいろいろ聞いて貰いたいことがあること、悦子も、去年の舞の会の時にも姉ちゃんはいなかったから、今度はどうしても見に来なければいけないと云っていること、等々を云ってやった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...博士の高弟高田保馬氏は...
戸坂潤 「社会時評」
...国芳も国貞も倶(とも)に故人豊国翁の高弟だが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...仏頂寺は斎藤弥九郎の高弟...
中里介山 「大菩薩峠」
...料理は赤堀先生の高弟で...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...なにしろあのミヽヅクはロダンの高弟のオーギユスト先生の作で...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...T「拙者は先生の高弟で同じく新免二刀流の達人」と威張って...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...筆者の装束を着けていた高弟の某氏(秘名)が筆者の小さなチンポコを指の先でチョイと弾じいた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...折悪(おりあし)く高弟二...
吉川英治 「剣難女難」
...試合に立つ高弟の人達の支度もすみ...
吉川英治 「剣難女難」
...一刀流三祖伝の伝えている彼と柳生の高弟たちの仕合は或る程度まで信じていいことかと考えられる...
吉川英治 「剣の四君子」
...彼は阿巌(あごん)という高弟の一人であって胤舜ではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...合戦を?」あきれた顔つきで四高弟はそう反問した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...吉岡清十郎の高弟...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ここにいる高弟の誰といつ試合っても...
吉川英治 「宮本武蔵」
...他の老臣や四高弟の者にも計って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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