...すると風音(かざおと)の高まるが早いか...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...この名声の高まると共に自ら安じない心もちは我々にも決してない訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「続西方の人」
...波が高まると妹の姿が見えなくなったその時の事を思うと...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...第四階級の自覚が高まるに従ってこの傾向はますます増大するだろう...
有島武郎 「片信」
...ためにいっそう官憲の横暴が高まるのであると考えたので...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...併しその鼓動は余り高まることが無い...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...一尺五寸も高まるほど...
豊島与志雄 「或る素描」
...強く高まるクレッサンドの調子凄(すさま)じく...
永井荷風 「監獄署の裏」
...その思ひの高まる時ほど...
萩原朔太郎 「大船驛で」
...爺さんはまた隣人に対して日増しに高まる友情を抱き始めた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...波が高まるようになだらかに盛りあがっている黄色い枯芝の丘の上に...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...もちろん屡々自覺されて學問的に形成されそれ自身一個のイデオロギーの位置に高まることがあるにしても...
三木清 「歴史哲學」
...心の高まるような歓びを見出したり出来ないのは自然でしょう...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...自分の人間としての程度が高まれば高まるほど恍惚とするような...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...五月の海おお、海が高まる、高まる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...晶子氏などの歌壇も交じえて浜港の青春子女に文化志向の夢高まる...
吉川英治 「年譜」
...その彎曲線や彎曲面の曲率と支力の高まる率との間にも何らかの関係があるであろう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...高まるに従ってより多くの苦しみを伴なうのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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