...「この家具は骨董的な価値があるんだよ」...
...「最近、骨董的な品物に興味があるんだ」...
...「骨董的な雑貨屋さんに行ってみたいな」...
...「この写真は骨董的な風合いがあって、素敵だね」...
...「今日は骨董的な店巡りをしようと思ってるんだ」...
...徒に茶器を骨董的に弄ぶものはあっても...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...中国製のものらしい骨董的(こっとうてき)価値のある矢立である)を卓の下に隠したので...
谷崎潤一郎 「鍵」
...あるいは昔の所蔵者が有名な人であった場合にはその人に関する聯想が骨董的の価値を高める事もある...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...予想外の応用が意外な閑人的学究の骨董的探求から産出する事は珍しくない...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...形勢は一変してこれらの「骨董的(こっとうてき)」な諸現象が新生命を吹き込まれて学界の中心問題として檜舞台(ひのきぶたい)に押し出されないとも限らない...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...これも従来はほとんど骨董的(こっとうてき)題目(だいもく)として閑却され...
寺田寅彦 「備忘録」
...その骨董的(こっとうてき)風致に加うるに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...たといそれが骨董的上品さをもつにしても...
中井正一 「「壇」の解体」
...二人の言う処はいずれにしても江戸の声曲を骨董的(こっとうてき)に愛玩(あいがん)するという事に帰着するのである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...もし残存しているものがありとすれば非常な珍物中の珍物で後世の愛書家などの手に入ると莫大な骨董的評価を呼ばれるようになるだろうと思う...
中里介山 「生前身後の事」
...芸術品を骨董的に愛翫する人なら知らず...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...骨董的(こっとうてき)の名品(めいひん)として知られているが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...一口に之を評すれば骨董的興味から觀察した足利時代であつたのである...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...骨董的存在として命脈を保っているに過ぎないのである...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...私は此処で昔の朝鮮人でもした様な骨董的な空想を現実と妄想との中間的濃度を持つものとして味わう...
松永延造 「職工と微笑」
...骨董的な磨きを掛けて...
松永延造 「職工と微笑」
...独り個人的作品のみがわずかに骨董的意義で存続するに過ぎなくなるであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...人心の表裏とか、世間の流轉とか、人情の酷薄、またその温かさなどさまざまなものを思ひ合はせながら讀むところに、ただ骨董的な、あるひは過去の歴史小説あるひは史實といふやうなことでなく、自分の體驗と結び合はせて脈を打ち、さうして今日に思ひ、明日に考へるところがあるところに、私はいろいろなものが復古的な色合ひを見せてをるのぢやないかと思ふのです...
吉川英治 「折々の記」
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