...市は路車や搬夫や驢馬や驢馬追ひで埋められてゐるのである...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...驢馬まで売りとばすところだったが...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...驢馬をつれて邑内を逃げ出した時には...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...噂に聞いた薄鈍(うすのろ)の驢馬と豚とを比べたら...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...しっかりと驢馬の背に結びつけたものだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...驢馬を二疋つけて...
田山録弥 「アカシヤの花」
...これを彼(か)の「モロッコ」の冒頭に出て来るアラビア人と驢馬(ろば)のシーンに比べるとおもしろい...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...あのヴァラームの驢馬めはいつもなんだか考えてばかりいるが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...立派な山羊と立派な驢馬とがゐなくなつた...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...そして彼が驢馬からおりるのを憤慨したような目つきでながめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...驢馬(ろば)が銀の丼(どんぶり)から無花果(いちじゅく)を食うのを見て...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...驢馬の 耳を おしこむので 耳が いたいのぢや...
新美南吉 「驢馬の びつこ」
...君乗せし黄の大馬とわが驢馬と並べて春の水見る夕春宵一刻千金とまでは進まぬその一歩手前の夕暮の気持を象徴的に詠出したものであらうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...とうとう「驢馬」といふのに決つた...
堀辰雄 「二人の友」
...私は既に塚田村で遠回りをしたばかりでなく驢馬事件のために思わぬ道草を喰ってしまった後であるから是非ともこの森を踏み越えなければ途中で日暮に出遇う怖れがあるのだ...
牧野信一 「ゼーロン」
...驢馬はそんなトゲのある棒で叩いても決して易々とは歩かぬ...
牧野信一 「読書と生活」
...第一お猿がいないし驢馬(ろば)もいないし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...地上には無数の長靴と空間には驢馬(ろば)が犇(ひし)めいていた...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
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