...しかし一匹の鰐を救ふよりも一匹の驢馬を救ふことに全力を尽すのに不思議はない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...驢馬の鳴声が続いて起った...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...その驢馬を叩き叩き裏口の方へ通じた扉を開けて外へ追い出して往った...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...それは生きている動物であった、何方かと云えば不快(いや)な動物、獰猛な動物であった、時々は唸ったり咽喉を鳴らしたりする、また時には話しもする、倫敦(ロンドン)に住んでいて、街も歩くが、見世物にはされていない、また誰かに引廻わされている訳でもない、野獣苑の中に住んで居るのでもないのだ、また市場で殺されるようなことは決してない、馬でも、驢馬でも、牝牛でも、牡牛でも、虎でも、犬でも、豚でも、猫でも、熊でもないのだ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...驢馬を放ち真裸になりて...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...長年曳きつれてゐた一頭の驢馬は...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...驢馬はもう第二の泥坊から盗まれたあとなんだ...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...立派な山羊と立派な驢馬とがゐなくなつた...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...自由に驢馬の足を家庭内に伸すことが出来るのだ...
豊島与志雄 「理想の女」
...(彼の耳は驢馬のようだったなんて...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...花嫁、葡萄園、驢馬、工人、――彼の教へは目のあたりにあるものを一度も利用せずにすましたことはない...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...この臆病な驢馬を御(ぎょ)し...
牧野信一 「ゼーロン」
...大力サムソンが驢馬の顎骨を引き抜いた要領に端を発する模範的アッパー・カットの一撃を喰わした...
牧野信一 「ゼーロン」
...驢馬はそんなトゲのある棒で叩いても決して易々とは歩かぬ...
牧野信一 「読書と生活」
...時々この驢馬のガタガタする黒い影で横切られたり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...子供が小さい驢馬を拵へて...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...驢馬の耳を真似ず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...驢馬大人(おとな)になった兎(うさぎ)...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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