...保吉はだんだん不平の代りにこの二(ふた)すじの線に対する驚異の情を感じ出した...
芥川龍之介 「少年」
...その驚異の念をもう一度...
田中英光 「箱根の山」
...非常に驚異の的であつたに相違なかつた...
田山録弥 「西鶴小論」
...そうして映画の驚異の多分な可能性がこれに連関していることは疑いもないことである...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...同時にまた自然の驚異の奥行きと神秘の深さに対する感覚を助長する結果にもなるはずである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...思わぬ人に出会したという驚異の吠え方であって...
中里介山 「大菩薩峠」
...今まで物(もの)の怪(け)ではないかとさえ驚異の的とされていたこの小法師が...
中里介山 「大菩薩峠」
...またも何か驚異の叫びを立てて...
中里介山 「大菩薩峠」
...驚異の叫びを立てましたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...反対に物質の神秘に対する驚異の念を薄くするような悪影響だけが残る虞(おそ)れが十分ある...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...その瞬間にもみんなの驚異の視線が一齊に自分に集中した事を...
南部修太郎 「猫又先生」
...それよりももっと驚異の念をもって...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...かつては私ども人類の驚異の対象であり...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...当時は色とりどりの美しさに驚異の目を見張って大いに珍しがったものだ...
山本笑月 「明治世相百話」
...驚異の的(まと)だった...
吉川英治 「私本太平記」
...驚異の視界に眼をやっていた...
吉川英治 「平の将門」
...われわれの不注意を突然驚異の情に転換せしめるような...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...思わず驚異の眼をみはった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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