例文・使い方一覧でみる「駘蕩」の意味

...復讐の挙を全然忘却した駘蕩（たいとう）たる瞬間を... 復讐の挙を全然忘却した駘蕩たる瞬間をの読み方
芥川龍之介「或日の大石内蔵助」

...如何にも駘蕩と出来上つてゐる... 如何にも駘蕩と出来上つてゐるの読み方
芥川龍之介「僻見」

...春風駘蕩（たいとう）というような長閑（のどか）なユックリとした日は一日もなかったようだ... 春風駘蕩というような長閑なユックリとした日は一日もなかったようだの読み方
内田魯庵「八犬伝談余」

...櫻の咲く頃は、春風駘蕩、猫も杓子も浮れ出す... 櫻の咲く頃は、春風駘蕩、猫も杓子も浮れ出すの読み方
大町桂月「久地の梅林」

...春風が駘蕩（たいとう）と吹いている... 春風が駘蕩と吹いているの読み方
高浜虚子「俳句の作りよう」

...まことに春風駘蕩（たいとう）とでも申すべきであって... まことに春風駘蕩とでも申すべきであっての読み方
太宰治「散華」

...春風駘蕩たるところが無いんで... 春風駘蕩たるところが無いんでの読み方
太宰治「津軽」

...浜尾先生の顔はいつ見ても春風駘蕩で... 浜尾先生の顔はいつ見ても春風駘蕩での読み方
辰野隆「浜尾新先生」

...春風駘蕩、芳花繽紛トシテ紅靄崖ヲ擁シ、観音ノ台ハ正ニ雲外ニ懸ル...
永井荷風「上野」

...時が春風駘蕩（しゅんぷうたいとう）の時ではないが... 時が春風駘蕩の時ではないがの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...この渾然（こんぜん）として駘蕩（たいとう）たる天地の大気象には叶（かな）わない... この渾然として駘蕩たる天地の大気象には叶わないの読み方
夏目漱石「草枕」

...駘蕩（たいとう）たる紺碧の波に浮ぶ... 駘蕩たる紺碧の波に浮ぶの読み方
久生十蘭「ノンシャラン道中記」

...依然として駘蕩たる面持ちで加十の方に振返り... 依然として駘蕩たる面持ちで加十の方に振返りの読み方
久生十蘭「魔都」

...春風駘蕩の季節に溶け込める... 春風駘蕩の季節に溶け込めるの読み方
正木不如丘「釣十二ヶ月」

...春陽駘蕩（しゅんようたいとう）たりという景色で... 春陽駘蕩たりという景色での読み方
宮本百合子「獄中への手紙」

...春風駘蕩（たいとう）で頭の中もそうかもしれません... 春風駘蕩で頭の中もそうかもしれませんの読み方
宮本百合子「獄中への手紙」

...揺らめく花園のように駘蕩（たいとう）として流れていった... 揺らめく花園のように駘蕩として流れていったの読み方
横光利一「街の底」

...好晴の下（もと）に浮ぶ淡（あは）い青靄（せいあい）の気が眸中（ぼうちう）の山野（さんや）を春の如く駘蕩（たいたう）たらしめるのであつた... 好晴の下に浮ぶ淡い青靄の気が眸中の山野を春の如く駘蕩たらしめるのであつたの読み方
與謝野寛・與謝野晶子「満蒙遊記」

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