...馬鹿なこんな時足駄をはいて駈ける奴があるものかと思つて跣足(はだし)になつて...
有島武郎 「お末の死」
...車夫は被物(かぶりもの)なしに駈けるのであった...
泉鏡花 「婦系図」
...不思議に思って追っ駈けるようにしてその傍へ往った...
田中貢太郎 「蘇生」
...彼は殆んど駈けるようにして羽島さんの家へ帰って来た...
豊島与志雄 「生あらば」
...今度は屋敷の外まわりでバタバタと駈ける人の足音が聞えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...音吉は追つ駈けるやうに何やら囁きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すべて鎧は、その大きさで、草摺りは私の脛の半ば下まで垂れ、袖は腰を覆ふまでに深く蝙蝠の翼の如きであつたから、胴の中で私は外皮の鎧を動かすことなく、自由な身動きをすることも出来る程――それ程、その鎧兜は小男の私には不適当なものであつたから、「これは失敗つたぞ――飛んでもないところへ出てしまつたのだ!」と、私は気づいて、慌てゝ駈け戻らうとしたが、駈けるどころか、兜の両端を盥を被つたやうに両手でささへたり、スキーを穿いた脚のやうに毛靴の足どりを気遣つたりしながら、辛うじてよた/\と、がに股の醜態で歩みを運ぶより他は手もなかつた...
牧野信一 「鬼の門」
...駈ける馬に乗つたよりも速やかに突風を衝いて...
牧野信一 「鬼の門」
...急に駈けるように急ぎ出した供の男の跡を追いながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...世の中もあの人も私も忙しかった息せき切って駈けるような日暮しでユックリ逢っている暇はなかった...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...おれは殿軍(しんがり)してすぐあとを駈ける」「さようなこと...
吉川英治 「私本太平記」
...孫悟空が何万里を一瞬に駈けるようなもんで...
吉川英治 「小説のタネ」
...五町も駈けると彼自身がそうしてまで捕えるほどの者かどうかを疑って舌打ちを鳴らした...
吉川英治 「親鸞」
...凄まじい勢いで人が駈ける...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...遮那っ」大廊下を駈けるひどい足音に...
吉川英治 「源頼朝」
...彼の跫音(あしおと)におどろいて駈ける鹿の群れだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まるで半狂乱になって戦捷を呶鳴りつつ駈ける姿を...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...西戸部のわが家へ駈けるように行った...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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