...爪皮(つまかわ)の掛(かか)った朴歯(ほおば)の日和下駄を...
泉鏡花 「薄紅梅」
...渠は靴脱ぎの土を右足の下駄で蹴つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...決して中間の無駄な動作を交へない...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...恍惚としていた時に雨を侵す傘の音と軽い庭下駄の音が入口に止んで白い浴衣(ゆかた)の姿が見えた...
寺田寅彦 「やもり物語」
...そこを考えなけりゃ駄目ですよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...親のお蔭だと思へ」平次と八五郎の無駄は際限もありませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腹にもたまらない無駄話の一刻(とき)を過して居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すぐに庭下駄をひつかけて茫々とした磧へ出られた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...(ほんとうの踊り子は俗で駄目だ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ポタアジュ一ばん、ビフテキは駄目、スパはソース過多なれど、うで具合よろし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...兎に角自分なんか駄目です...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...本郷の千駄木にある郁文館にも籍をおいたが...
柳田国男 「故郷七十年」
...いま貰った駄賃の包をあけてみた...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...その「風邪」なるものの意味がわからないので大いに泣いて駄々を捏(こ)ねたらしく...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...何ぼ何でも吾輩の一身が案じられたもんだから一生懸命に親父の無鉄砲を諫(いさ)めにかかったが……モウ駄目だった...
夢野久作 「爆弾太平記」
...先生はまだ吹雪の恐ろしさを知らっしゃらねえから駄目だ...
夢野久作 「眼を開く」
...何か、中軍の御主君をかこんで、諸大将が寄っている」「立ち評定か」後方の足軽組などのあいだに、そんな私語(ささやき)がやや騒(ざわ)めきかけたと思うと、たちまち謙信の声と、その姿とが、全軍の上へ向って、「小荷駄、大荷駄をのぞき、先鋒隊より順次、犀川を左に見て、東――八幡原のほうへ向って徐々迂回(うかい)前進せい」という大号令が聞えた...
吉川英治 「上杉謙信」
...魏に飼われて遂にこの駄馬となり果てたか...
吉川英治 「三国志」
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