...」「小使さんは?」ともう馴染んだか尋ね得た...
泉鏡花 「婦系図」
...初めてあのニコライ親爺に馴染んだ折そつくりの氣持が湧いて來る...
薄田泣菫 「喜光寺」
...町の小松屋に通って加代子に馴染んだ...
豊島与志雄 「渡舟場」
...私どもは十二年間馴染んだ江戸を出発して...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私も何だかやや馴染んだこの藩地を離れるのが厭なようであり...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...彼がお石と馴染んだのは足かけもう二十年にもなる...
長塚節 「太十と其犬」
...太十がお石に馴染んだのは此夜からであった...
長塚節 「太十と其犬」
...すぐ馴染んだようであった...
中谷宇吉郎 「娘の結婚」
...心太(ところてん)にも浴衣にも馴染んだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...震災後の浅草は昭和八年に、笑の王国という喜劇団を結成して、僕は喜劇役者になり、三年間も、毎日浅草に出ていたのだから、ずいぶん、浅草中の食いものには、馴染んだ...
古川緑波 「浅草を食べる」
...或はそれより以前に幾年かの間彼処に馴染んだ人々は...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...長年住み馴染んだこの家を引き上げるのは姑にも清子にも辛いことだけれど...
矢田津世子 「茶粥の記」
...おひさは妹の友達としてすぐ彼に馴染んだ...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...パリの風に馴染んだまだ若いものたちは...
横光利一 「旅愁」
...ゴオドは時々行き過ぎる人に逢つた――海に馴染んだ人々であつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...馴染んだ芸妓(おんな)ではないが...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...ほかで馴染んだ売女(ばいじょ)をひき入れようとしていることだの...
吉川英治 「親鸞」
...その中には京都滞陣中に井筒屋の或る子と馴染んだ手紙だの...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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