...兵を馭(ぎよ)するも亦情に外ならざるなり...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...馭者は疾く下りて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...もう少しのところで私はきっと彼を馭者台から引きずり下ろしたに違いないからだ...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...抱えの馭者を情夫にしている商人女と何ら択ぶところはない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...私、馭者のとこへ行くわ!」とソフィヤ・リヴォヴナが声高(こわだか)に言った、「馭者さん、待ってよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...彼は私の馭者と顔馴染みだとみえ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...丘を登るドーヴァー行の駅逓馬車、その傍を歩く一乗客、泥濘の道、馬車を曳く馬、谷々をたちこめるイギリス名物の霧、厚く身をくるんだ乗客たち、馭者と車掌、等、等、――この物語の初めの方は長編の発端らしく悠々としてその道を辿り、遅々として進捗しない...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...そを馭する人は肝やみくるしげにむちをば振ふ...
渡久山水鳴 「馬車」
...聾(つんぼ)の爺(じい)さんが馭者台(ぎょしゃだい)にのっていた...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...あるいは馭者(ぎょしゃ)がときどきむこうから自分に気づいて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...役人連が馭者にやれと呶鳴ると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...信心ぶかい馭者の猶太人が土曜日ごとに安息日を守り...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ちょっと左右を見まわしてから、馭者に、「馬車をこちらへ!」と叫んで、乗り込むなり駆け去ってしまった...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...二人の馭者が抱えるようにして連れ出すと...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...(この馬車には馭者が一人いるっきりだ)鞭をしごいた...
水野葉舟 「帰途」
...山高帽子の馭者(ぎょしゃ)に黒鴨仕立ての馬丁...
山本笑月 「明治世相百話」
...政子が頼朝を馭してゐるやうな形で...
吉川英治 「折々の記」
...必ず馭者を呼んで...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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