...ポプラや紫丁香花(はしどい)や薔薇の匂いが馥郁(ふくいく)と香っていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...芳香馥郁たる老人どもにいってやる! 世間のやつら一同に...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...香気が馥郁(ふくいく)であろうとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...白い花をつけて馥郁(ふくいく)たる香りを放っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...馥郁(ふくいく)として音羽十町四方に匂ったと言われるくらい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...馥郁(ふくいく)たる若い娘...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...馥郁(ふくいく)たる乙女(をとめ)でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馥郁(ふくいく)たる間を拔けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馥郁とせし香の何處(いづこ)ともなくして...
一葉 「暗夜」
...得(え)もいわれぬ馥郁(ふくいく)たる匂いが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...一種の馥郁(ふくいく)たる香気を帯びていることであった...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...時には「暗香浮動ス月黄昏」と吟ぜられてその清香の馥郁(ふくいく)を称えられます...
牧野富太郎 「植物記」
...彼らの汗が何か稀な特別な体質のかげんで馥郁(ふくいく)たる香りを発散したといわれており...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...トルコの香料の匂(にお)いを馥郁(ふくいく)と撒(ま)き散らしながら...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...馥郁(ふくいく)たる伽羅(きゃら)のにおいが全身に沁(し)みとおった...
吉川英治 「新書太閤記」
...馥郁(ふくいく)たる酒のかおりが残っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しばらくはこの一輪(りん)の馥郁(ふくいく)さに疲れた瞳を吸われている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...私の周囲には四季の花が馥郁(ふくいく)と匂う日が続くかと思うと...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
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