...帳面や香奠(こうでん)をしまつしていると...
芥川龍之介 「葬儀記」
...大觀の香奠の包みかたにも感心してゐたが...
小穴隆一 「二つの繪」
...文脈乱れがちな短い哀悼の手紙と香奠とが来た...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...……香奠のお返しのことも...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...方々へ香奠返しをする折に...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...それでも葬具(さうぐ)や其(そ)の他(た)の雜費(ざつぴ)には二錢(せん)づつでも村(むら)の凡(すべ)てが持(も)つて來(き)た香奠(かうでん)と...
長塚節 「土」
...一両二分と香奠の一朱を懐の中で掴(つか)んだまま...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鼻糞(はなくそ)ほどだが香奠まで添えて持って来た八五郎だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それからこれは少しばかりだが香奠の印――」「人の口眞似をする奴もねえものだ」「勘辨しておくんなせえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼻糞(はなくそ)程だが香奠まで添へて持つて來た八五郎だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼻糞(はなくそ)ほどの香奠を月番の老爺に屆けさせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あっしは財布をたたいて香奠(こうでん)を置いて来ましたがね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二朱ばかり香奠を持って行く――」「そんなケチなことはしませんよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そうなりゃ香奠(こうでん)になるんだね...
広津柳浪 「今戸心中」
...下々(しもじも)の者は御香奠(ごこうでん)を拝領する...
森鴎外 「阿部一族」
...親方へ上げる妾の香奠(こうでん)よ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...東京の近江屋(おうみや)の御主人からお香奠(こうでん)に添えてこのようなお手紙(略)が参りました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...だからなるたけ香奠を皆からよけいにもらつてやつてくれよ」と人事ならぬ面持をして云つてゐた...
吉川英治 「折々の記」
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