...石でまわりを積んだ一囲いの土饅頭(どまんじゅう)があって...
芥川龍之介 「偸盗」
...その日私に出されたお饅頭が他の人の半分になってる...
上村松園 「昔のことなど」
...けだし慈愛に富める親爺はけっしてその子に半分腐った饅頭を与えぬと同じ理窟で...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...饅頭を通りすがりに買ひにいつたが...
竹久夢二 「砂がき」
...温泉饅頭を坊ちやんに...
種田山頭火 「行乞記」
...今日の買物十銭 饅頭十銭 ハガキ四銭 入浴料五銭 塩九銭 菜葉十三銭 タバコ三月廿二日曇――晴...
種田山頭火 「松山日記」
...斜めに来る光がこの饅頭笠をかぶった車夫の影法師を乾き切った地面の白い上へうつして...
寺田寅彦 「車」
...マドロスは饅頭の皮を剥いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...饅頭笠(まんじゅうがさ)に赤合羽といういでたちで大小二人の者が...
中里介山 「大菩薩峠」
...これはたんだ一人で左の手でへげ皮の饅頭かなにかの包を持つて頻りに頬張りながらやつて來る...
長塚節 「月見の夕」
...幾分かはどてらが一昨日揚げた蠅だらけの饅頭を食うだろうか食わないだろうか試して見る腹もあったらしい...
夏目漱石 「坑夫」
...宗助は始めてこの饅頭の蒸(む)して間もない新らしさに気がついた...
夏目漱石 「門」
...木皿(きざら)の上(うへ)には護謨毬(ごむまり)ほどな大(おほ)きな田舍饅頭(ゐなかまんぢゆう)が一(ひと)つ載(の)せてあつた...
夏目漱石 「門」
...無雜作(むざふさ)に饅頭(まんぢゆう)を割(わ)つて...
夏目漱石 「門」
...それとも忘れていたのか」「仏壇の前に饅頭(まんじゅう)だの真桑瓜(まくわうり)だの...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...饅頭の温めた奴を...
古川緑波 「甘話休題」
...コンガリ焼けた饅頭のようなものをいくつかとり出して...
三好十郎 「樹氷」
...饅頭形(まんじゅうがた)の編笠をかぶり...
山本周五郎 「へちまの木」
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