...興味も熱心も希望も有(も)つてゐない――餓ゑたる犬の食を求むる如くに唯々詩を求め探してゐる詩人は極力排斥すべきである...
石川啄木 「弓町より」
...中には霊の飢餓を訴うるものがあっても...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...――よう戻って来た娘の手を握りながら両親(ふたおや)は娘一人ふえたこれからの生活(くらし)を考える正月だと言って餅を鱈腹食うて寝ては居れなかった地主の塀からきこえる景気のいい餅搗きの音に餓鬼どもは咽喉(のど)をグウグウいわせて駄々をこねたお父うが鍬をかついで裏口からコッソリ出かけようとしたときお母あはどう言って泣いたか――三ヵ日にようもまあ...
榎南謙一 「農村から」
...雪吹(ふゞき)の中(うち)に餓死(うゑじに)せんことかの農夫(のうふ)が如くなるべし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...鬼女を引きつけたところの第二の悪魔――第三の悪魔としての餓えたる犬と戦ったあれです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「この餓鬼(がき)めらがッ...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...いずれは餓死するか自殺するか...
久生十蘭 「黒い手帳」
...もしあなたが餓死(がし)したなら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...餓死に直面しているのです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...人間の餓鬼だってそうだ...
正岡容 「小説 圓朝」
...しかしこの飢餓という刺戟に加うるに...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ところが苦しんでいるものは救済が届かぬうちに餓死してしまう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...多数の子供が絶対的飢餓で死亡したことと思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...君の眼は『ルネッサンス以来の住宅建築術』とか『色彩感覚の教育』とか『近代応用美術におけるルネッサンス』とか『芸術品としての書籍』とか『装幀芸術』とか『芸術への饑餓』とかいう標題にぶつかる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...己はあの妙に愛くるしい餓鬼共が見たくてならない...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...でなければ餓狼(がろう)の噛み合いである...
吉川英治 「私本太平記」
...饑餓は激化した...
和辻哲郎 「鎖国」
...気候の不順と饑餓による抵抗力減退とのために疫病の流行が加わって来たのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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