...これは隅田川(すみだがわ)で川施餓鬼(かわせがき)のある時に川へ流すことに致しましょう...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...寒暑や飢餓を凌ぐにさえ足りれば様式などは問う所でないと云う人もあろう...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...そんなに悪い餓鬼(がき)でも無かつたゞが……」かう言つたのは年の頃大凡(およそ)六十五六の皺(しわ)くちやの老婆であつた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...重苦しい燃えるような憎念の餓鬼が胸の中をのた打ち廻って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...盗賊というひとりの息子と飢餓というひとりの娘とがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...餓(う)えた腹で見た竜之助は...
中里介山 「大菩薩峠」
...餓えたる場合は通用すまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...もし山田が失職するやうなことがあつても直ちに餓に迫られるといふことはない...
北條民雄 「道化芝居」
...「今日が、その、なんなんだ、うちの餓鬼の、その、なんだ、初七日なんだ……エッ、子供さん死んだかい」「馬鹿野郎」だしぬけに師匠が、お閻魔様のような目を剥き出した...
正岡容 「寄席」
...その隣国のスウェーデン人は絶対的飢餓に悩んでいた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...」(銅鑼)立てるもの合唱(きれぎれに)「いくさで死ぬならあきらめもするがいまごろ餓(う)えて死にたくはないああただひときれこの世のなごりにバナナかなにかを 食いたいな...
宮沢賢治 「饑餓陣営」
...財宝に対する饑餓もまた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...遂(つひ)に首陽山(しゆやうざん)に餓死(がし)せり...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...血に餓うるとは是をや云ふらむ...
夢野久作 「白くれない」
...捕まるまいとすればそれと反対に今夜の餓(う)えをしのぐ工夫もない...
吉川英治 「江戸三国志」
...飢餓(きが)の巷(ちまた)に...
吉川英治 「大岡越前」
...ふたたび飢餓(きが)と...
吉川英治 「剣の四君子」
...餓えた鬼は都でもまま命知らずをやる...
吉川英治 「私本太平記」
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