...遂に獅子の餓死するに至るを見て楽しみぬ...
高木敏雄 「比較神話学」
...餓えたことのない胃は悲しんだことのない心臓のやうに...
種田山頭火 「其中日記」
...親子三人雪の中で餓えて死んで了うばかりだ...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...「この俺は誰にも監督されとうはないぞ」と彼は叫んだ、「餓鬼どもも、そこの女っ子も、叩き出してしまうぞ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...飢餓は囘転している円筒の中の焼栗の間でその干涸(ひから)びた骨をがらがら鳴らしていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...多くの芸術家は餓死し或は自殺した...
豊島与志雄 「死ね!」
...餓鬼(がき)のくせに」「金助...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ふざけやがるない、こん畜生、馬に乗りたけりゃ、助郷(すけごう)の駄賃馬あ銭(ぜに)ゅう出して頼みな、こりゃ人を乗せる馬じゃねえんだ」「そんなことを言わねえで」「この野郎、餓鬼のくせに、馬泥棒をかせぎやがる、いけ太え畜生だ」「おじさん、場合が場合だから、ね、貸してくんな、決して悪いようにゃしねえから、頼むから、後生だから」「河童野郎、手前の方は場合が場合か知れねえが、おれの知ったことじゃねえ」「わからねえおじさんだな、人助けになるんだからいいじゃねえか」「ふざけるなよ、馬泥棒、手前の方は人助けになるか知れねえが、おいらの馬は助からねえ」「そんなことを言わねえで、こういう場合なんだから」「いけねえ……」米友が再び馬の上に躍(おど)り上ろうとするのを、馬子が力任せにひきずり下ろした上に、ポカリと一つ食(くら)わせる...
中里介山 「大菩薩峠」
...債権者を餓死せしめたる者は...
穂積陳重 「法窓夜話」
...先の悪戯餓鬼は曲馬師のやうに巧みに向きを変へて...
牧野信一 「夜見の巻」
...他方村落の農民は絶対的に餓死しつつあったのである3)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その残りは疲労と飢餓に困憊し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...僕たち二人とも、欺かれた者、餓えた者、訴える者、否定する者の国を故郷としている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...おら餓鬼の時から坑夫になって...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...(b)スキュティア人は戦争においていよいよ饑餓に迫られると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...激烈な飢餓感におそわれた...
山本周五郎 「季節のない街」
...餓鬼(がき)のぶんざいで...
吉川英治 「神州天馬侠」
...三千の城兵は餓死(がし)した後か」「もう着く頃でしょう...
吉川英治 「日本名婦伝」
便利!手書き漢字入力検索