...その頸飾(くびかざり)と柔肌(やははだ)を巫山戲(ふざけ)た雀が來て啄(つゝ)く...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...聖ジェロームが彼を慰めんために「他の良人(りょうじん)は彼等の妻の墓を飾るに菫菜草(すみれそう)と薔薇花(ばらのはな)とを以てするなれど我がパマカスはポーリナの聖なる遺骨を湿(うるお)すに慈善の香乳(こうにゅう)を以てすべし」と書送りしは蓋(けだ)し余が余の愛するものの墓において心に聞きし声と均(ひと)しきものならん...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...装飾の単純、装飾法のしばしば変化するのになれている日本人の目には、絵画、彫刻、骨董品(こっとうひん)のおびただしい陳列で永久的に満たされている西洋の屋内は、単に俗な富を誇示しているに過ぎない感を与える...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...そしていつもの飾つ気のないぶつきらぼうな調子でお説教を始めた...
薄田泣菫 「茶話」
...その飾電灯に映えて眼も醒めんばかりに輝いた波斯絨氈(ペルシャじゅうたん)の上に放ったその犬が...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...恐らくは頸飾ならん...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...彼女一流の想念の花で粉飾(ふんしょく)されてあった...
徳田秋声 「仮装人物」
...美くしき手を持つ人には貴(たっと)き飾りが必要である...
夏目漱石 「野分」
...葛飾在から来た水見舞と間違えられるでしょう...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...姐(あね)さまを飾りはじめる...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...そこでマダム・クゥシェの耳飾と腕輪を...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...まるで安宝飾をなくした馬鹿女に成り下がるとは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...香料を袋に入れた薬玉(くすだま)が五色の糸で飾られ...
室生犀星 「津の国人」
...その飾磨屋がどうして今宵のような催しをするのだろう...
森鴎外 「百物語」
...それは床に飾るより仕方なくはないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...村で玉櫻珞と呼んでいるモスリンを三角に縫った棺の装飾...
柳田国男 「雪国の春」
...仏壇や墓場を飾るにもなくてはならない花なのであった...
山之口貘 「梯梧の花」
...七宝(しっぽう)をもって飾らせ...
吉川英治 「三国志」
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