...ここで飽くまで眠り通すに何の妨げがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...その味は飽くまで豪宕(ごうとう)といった趣きだが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ドイツでは飽くまで「廊下」を自分の物にしようとして居り...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...相手の眼はしかし飽くまで澄みきったもので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それは飽くまでも政治のヘゲモニイのもとに行はれる運動であり...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...ゼーロンは飽くまでも腑抜(ふぬ)けたように白々しく埒もない有様であった...
牧野信一 「ゼーロン」
...だが三浦政太郎は飽くまでも事件をこれ以上大きくしたくない考えで「私の身の潔白を法律の力で証明したってそんなことは何の役にもたちません...
三浦環 「お蝶夫人」
...飽くまで意力的に構成的に人生に向うべきで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...絶えざる貧窮と飽く無き創造欲とが...
山本周五郎 「青べか日記」
...飽くまでも隠密のうちに処理しなければならないので...
山本周五郎 「風流太平記」
...その時は生首か骨ぐらいは遺物(かたみ)がわりに返(けえ)してもくれよう」「では飽くまで妾の家来を帰さぬと云いやるのじゃな」「知れたことだわ!」一喝に突ッ刎ねたのはまだいいが...
吉川英治 「剣難女難」
...飽くまで玄蕃を匿い立て致す時には何とするな」「元々この重蔵は...
吉川英治 「剣難女難」
...此方(こっち)へおいでなさい」「飽くまで...
吉川英治 「新書太閤記」
...飽くことなく生きていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...だが、飽くまで、気色は静かに、『然らば、宿役人をこれへ呼べ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...甘くすると、つけ上りおる』又之丞は、飽くまで、柔和に、『いやそれも嫌なら訊ねまい、しかし左官屋殿、一体貴公達は、雲を掴むような疑心を抱いて、何名、この上方へ来ているのか』『…………』『千坂兵部殿のさしずだろう』『……潮田氏(うじ)』と、作兵衛は初めて口を開いた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...飽くまで勘六の太刀は後手だった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――が、こういう場合にはどこにでも起るお家騒動の例にもれず、藩論は家老派の大村組と、飽くまで、龍山公の血すじを世継とするを主張する正統派との二つにわかれて、足かけ十年ちかく紛争している...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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