...永い一日を飽きず...
芥川龍之介 「蛙」
...飽くまで潔き人のこゝろざし...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...千代子は飽くまでも負け惜しみを云つたさうだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...直きに世間から飽かれてしもて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...飽く迄も眞面目に...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...ひとりトロイア族人は常に戰鬪飽き足らず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼は決して飽きることなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...過飽和比は六乃至八の範囲内にあって平均七・五になっている...
中谷宇吉郎 「雪」
...狹(せま)い京都(きやうと)に飽(あ)きた宗助(そうすけ)は...
夏目漱石 「門」
...プイディアスの作品が飽きるほど見られるのだから...
野上豊一郎 「パルテノン」
...飽性(あきしやう)である僕の性質を知つてゐる友人連は...
牧野信一 「風媒結婚」
...まだ飽き足りないやうな気がします...
牧野信一 「美智子と歯痛」
...腹一杯に飽食(ほうしょく)した後は気が重くなって暫(しば)らく茫然(ぼうぜん)として脳の働らきは一時全く休止するのがよく分かるよ...
村井弦斎 「食道楽」
...なぜ自分は長い間この人を飽き足らない感情を持って見ていたのであろうかと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はやくからそういう世界にいて、好いて飽かれた、契る別れるなどの、単純なうれしさ悲しさは、見もし自分で味わいもしたが、人間を侮辱するとか、厳粛な機縁とか、この際になって「本当に愛していた」などと云われることには馴れていなかった...
山本周五郎 「初蕾」
...あんな尋常な所では遊び飽いたので...
吉川英治 「江戸三国志」
...帳裡(ちょうり)の痴夢(ちむ)に飽(あ)くことを知らなかった...
吉川英治 「三国志」
...甘くすると、つけ上りおる』又之丞は、飽くまで、柔和に、『いやそれも嫌なら訊ねまい、しかし左官屋殿、一体貴公達は、雲を掴むような疑心を抱いて、何名、この上方へ来ているのか』『…………』『千坂兵部殿のさしずだろう』『……潮田氏(うじ)』と、作兵衛は初めて口を開いた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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