...細君は昨夜十風と一緒に食ひ殘した薩摩芋を今御飯代りに食べて居つた所なので「居るかッ」と蓬亭にどなられたので狼狽へて湯呑に湯をついでそれを飮みかけた時に「留守かッ」と又大きな聲をされたので返辭をする間が無しに飛び出して來たのである...
高濱虚子 「俳諧師」
...その芋は彼女の夕飯代りなのだが...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...宿銭と飯代とが出来るまで...
種田山頭火 「行乞記」
...カフヱーで昼飯代りにビールをあほつた...
種田山頭火 「行乞記」
...そこで夕飯代りの蕎麦を食つたさうであるが...
田山録弥 「父親」
...それに飯代が一日十四銭五厘...
夏目漱石 「坑夫」
...晝飯代りは難儀ですね」八五郎はまた遠慮の無いことを言ひますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...飯代部屋(はんだいべや)で...
火野葦平 「花と龍」
...飯代部屋の中では...
火野葦平 「花と龍」
...……さよなら」金五郎は、くるりと廻ると、すたすたと、飯代部屋の方へ、去って行った...
火野葦平 「花と龍」
...夕食時間なので、飯代部屋も、夫婦長屋も、これから食事がはじまるところである...
火野葦平 「花と龍」
...独身者の飯代(はんだい)部屋に入れることにして...
火野葦平 「花と龍」
...飯代部屋(はんだいべや)を兼ねていた...
火野葦平 「花と龍」
...松本重雄の飯代(はんだい)部屋が...
火野葦平 「花と龍」
...凡そ世の中に一厘の給料も支払わずに人を雇傭する権利があるであろうか? いや無給くらいはまだいい方でそれが甚しい処になれば逆様に傭人の方から主人へ向けて飯代を支払わねばならない...
細井和喜蔵 「女給」
...そこで晩飯代りに一寸(ちょっと)したものを口に入れてから帰ろうと思ったのである...
松本泰 「緑衣の女」
...隆ちゃん夕飯代二人分一円もらって又出てゆきます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今夜の飯代しか残っていない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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