...十人くらいの客が楽に飲み食い出来たのです...
太宰治 「女類」
...それから松の枝を剥いで鯣(するめ)のようにして食い出した者もあったぞ...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日から飯場の飯を食い出す以上は自分だって安閑としちゃいられない...
夏目漱石 「坑夫」
...サンドイッチを食い出した...
夏目漱石 「三四郎」
...それを下から斜(はす)に三分ほど削(けず)り上げた所があるのです」津田はその晩から粥(かゆ)を食い出した...
夏目漱石 「明暗」
...腹を据(す)えて食い出すと...
夏目漱石 「門」
...それから一週間ばかり香の物に箸(はし)を触れなかったが別段の験(げん)も見えなかったから近頃はまた食い出した...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...……始めて海鼠(なまこ)を食い出(いだ)せる人は其胆力に於て敬すべく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この語調は彼が官庁の飯を食い出してから二十余年の間に習得されたものであった...
平林初之輔 「犠牲者」
...余はそれを食い出してから一瞬時も手を措(お)かぬので...
正岡子規 「くだもの」
...従兄と食べた残りの菓子を食い出した...
水野葉舟 「香油」
...猴多き山に持ち往きて人まずその内に入って食物を食い出づるを...
南方熊楠 「十二支考」
便利!手書き漢字入力検索