...漢詩に「桂馬飄逸」という表現がある...
...飄逸(へういつ)にして錆(さび)のある友禪(いうぜん)を一面(いちめん)ずらりと張立(はりた)てたやうでもあるし...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...内に誠を藏し、血と涙とを湛へて、包むに奇才と博識とを以てし、或は磊落に、或は飄逸に、或は奇拔に、或は嚴正に、或は滑稽に、卓然として名利の※より逸出せる博士の人格は、今の世、絶えて其比を見ず...
大町桂月 「小日向臺」
...あの天狗(てんぐ)の落とし子のような彼のおいたちがすでに仙人(せんにん)らしい飄逸味(ひょういつみ)に富んでいるが...
岡倉由三郎 「茶の本」
...飄逸(へういつ)洒落(しやらく)にしてよく人に愛(あい)せらる...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...ただおずるいやうな飄逸の僧正さまとしか見えませんでした...
太宰治 「右大臣実朝」
...此の飄逸(ひょういつ)な坊主のお蔭(かげ)で確かに打ち解けて来たように感じ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...蜻蛉の飄逸、胡蝶の享楽、蜂の勤勉、どれもそれ/″\によろしい...
種田山頭火 「其中日記」
...それでいてほとんど俗世の何事も知らないような飄逸(ひょういつ)なふうがあった...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...言語挙動のすべてを一種の飄逸(ひょういつ)なものにして見せる...
中里介山 「大菩薩峠」
...美的にせよ、突兀的にせよ、飄逸的にせよ、皆吾人の物の関係を味う時の味い方で、そのいずれを選ぶかは文芸家の理想できまるべき問題でありますから、分化の結果理想が殖(ふ)えれば、どこまで割れて行くか分りません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...今そこへ行く」飄逸洒脱(ひょういつしゃだつ)の鳩渓先生...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...あの飄逸(ノンシャラン)な王様が...
久生十蘭 「魔都」
...次にはかっぽれの活人形(いきにんぎょう)のような飄逸(ひょういつ)な姿で踊りあがり...
牧野信一 「鬼涙村」
...あれだけの飄逸があろう?この日は昼席の有名会で...
正岡容 「寄席行燈」
...やることが飄逸でしかも正道からはずれない...
柳田国男 「故郷七十年」
...後には大津絵風の飄逸な筆致で...
山本笑月 「明治世相百話」
...一見飄逸なような...
夢野久作 「挿絵と闘った話」
...飄逸(ひょういつ)な片岡源五右衛門が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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