...小仏颪(こぼとけおろし)のからつ風がやけにざつと吹きまくつて...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...山風が吹き颪す...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...山颪(やまおろし)吹きこそ來れ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...3トラモンタナと呼ばれる狂暴なアルプス颪(おろし)が...
谷譲次 「踊る地平線」
...アルプス颪(おろし)の寒い風が吹いていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...とにかく山の手は御存じの如く都の中にても桃隣(とうりん)が「市中(いちなか)や木の葉も落す富士颪(おろし)」の一句あり冬の西風と秋の西日禁物(きんもつ)に有之候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...土方のような壮快な意気組みがあってでもない……大津を立って比叡颪(ひえいおろし)が軽く面(かお)を撫でる時...
中里介山 「大菩薩峠」
...氷のように冷たいアルプス颪(おろし)に...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ドッと捲き起こったシャモニイ颪(おろし)に吹き上げられ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...とたんに御本丸から吹きおろす大体颪(ねおろし)に...
夢野久作 「名君忠之」
...轟(ごう)――と闇をゆする峰颪(みねおろ)しに紛(まぎ)れて...
吉川英治 「剣難女難」
...赤城颪(あかぎおろ)しの蕭殺(しょうさつ)たる風土と人心を...
吉川英治 「私本太平記」
...赤城颪(あかぎおろ)しや...
吉川英治 「平の将門」
...笠置のいただきから颪(お)ちてくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...笠置颪(お)ろしが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まだお年若(としわか)だからな」人々の眼の向いた方に――遠く提燈(ちょうちん)の灯が三つ四つ――その提燈よりも明るい月の下を叡山颪(えいざんおろ)しに吹かれながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
...霧の下にじっと槍を立てている――どうっ――と山巓(さんてん)からふき颪(おろ)してくる暁闇の大気が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その弱々しい花から真ッ先に目がけられたように石山颪(いしやまおろし)が小雨をぶっつけてくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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