...東学党は風声をのぞんでおのずから鎮定した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...今更風声鶴唳に驚くべきわけもなし...
高浜虚子 「子規居士と余」
...それこそ風声鶴唳(ふうせいかくれい)にも心を驚かし...
太宰治 「禁酒の心」
...これがために風声鶴唳(かくれい)その位置の危険なるに恐れ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...風声は憤激の声なり水声は慟哭(どうこく)なり...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...僅(わずか)に大太皷(おおだいこ)を打叩(うちたた)きて能(よ)く水声(すいせい)風声(ふうせい)等を想像せしむるが如き簡単なる技巧は到底複雑なる西洋オペラの企て得ざる処にして...
永井荷風 「江戸芸術論」
...夜雨ふり出し鄰家の竹林風声颯颯たり...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...窗前の修竹風声忽淅瀝たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...「風声鶴唳(かくれい)ということはありますが...
久生十蘭 「魔都」
...風声鶴唳(かくれい)を聞きて走るの笑をとることあり...
福沢諭吉 「学校の説」
...所謂(いわゆる)世間の風声鶴唳(ふうせいかくれい)に臆病心を起したのかも知れないが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...そして身のまわりの風声と濤音と泡立ちと喘鳴(ぜんめい)とのうちに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...飜風声策々...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...風声日影共新新...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...世の風声を弁(わきま)えず...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...いちいち足利方を刺戟する風声とならずにいない...
吉川英治 「私本太平記」
...ところが彼の耳にも近ごろはひんぴんと幕府の権威も疑われるような風声のみが地方(じかた)(本土)から吹いてきた...
吉川英治 「私本太平記」
...諸説、風声、区々(まちまち)であった...
吉川英治 「日本名婦伝」
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