...そよとも風がないので...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...風がないので、白い煙やガスがまっすぐに立ち昇っている...
梅崎春生 「幻化」
...天気がよく、風がないので、海は湖水のように静かだ...
江戸川乱歩 「影男」
...この吹き溜りには風がないので...
大阪圭吉 「死の快走船」
...風がないので日は春のように暖い...
中勘助 「島守」
...風がないから大したことはありますまい」言っているうちに火の赤るみはようやく大きくなる...
中里介山 「大菩薩峠」
...最初から怒るの風がないのみならず...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのひとは気にもしないふうで、「家のものが、昼間からお邪魔しているはずなんですが、月がいいから、呼びだして散歩でもしようと思って」そう言うと、月を仰いで、「蒸しますな……海端も、思ったより、風がない」と、しんみりとつぶやいた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...この頃日向は風がないと暖かね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...蒸し暑くて風がない...
森鴎外 「阿部一族」
...おまけに風がないと来ているので...
夢野久作 「暗黒公使」
...日金山(ひがねさん)にも風がない...
吉川英治 「江戸三国志」
...いつもの野趣の風がない...
吉川英治 「江戸三国志」
...さいわいに風がない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...宋(そう)公明の人柄をちっともくずす風がない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...だが群集浪費の心理はちっとも惜しむ風がない...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...余りにも義仲を英雄視しすぎている風がないでもない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...そう遅れるわけはないからやがて見えよう」「その風がないから...
吉川英治 「宮本武蔵」
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