...顳(こめかみ)の上へ二つの漣立(さゞなみた)つた黄金の河を流してゐた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...その顳(こめかみ)の上や...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...白い指を顳(こめかみ)にあてた...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...そして相手の顳(こめかみ)に白髪(しらが)でも発見(めつけ)ると...
薄田泣菫 「茶話」
...ユアンの左の顳には...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...顳(こめかみ)のところに貼(は)った膏薬(こうやく)も気味が悪かった...
徳田秋声 「黴」
...顳(こめかみ)あたりには白髪がめだっていた...
徳永直 「冬枯れ」
...」私は黙って彼の顳の震えを見ていたが...
豊島与志雄 「好意」
...顳(こめかみ)や耳まで真赤(まっか)になった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...顳から眞紅の絲を引いてイングンの體は崩れるやうにその足下に倒れ伏した...
南部修太郎 「死の接吻」
...左側の鬢(びん)の毛が顳(こめかみ)から離れて皮膚をつけたまま髷(まげ)もろとも右の横顔へベッタリと蔽いかぶさっている...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...顳(こめかみ)と後頭部にほんの僅かばかり残っていた髪の毛はすっかりもつれて...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...兩方の顳(こめかみ)には...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...僕は顳(こめかみ)を『誘惑』の胸に休め...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...涙が一筋右の顳(こめかみ)を伝うて流れている...
夢野久作 「暗黒公使」
...――顳をひきつめて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...三「…………」右門は指の細い手を左右の顳(こめかみ)に当てて...
吉川英治 「柳生月影抄」
...眼尻から顳(こめかみ)にかけての薄い皮膚がぴくぴくと顫(ふる)え...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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