...俗悪なる新画に巨万の黄金(わうごん)を抛(なげう)つて顧みない天下の富豪(ふがう)に比(くら)べると...
芥川龍之介 「鑑定」
...同時に又彼の愛国的精神さへ抛(なげう)つて顧みない文化人だつた...
芥川龍之介 「続西方の人」
...けれども私達の多くはこの大事な一点を屡(しばしば)顧みないような生活をしてはいないか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...あの男はこうと思いこむと事情も顧みないで実行に移る質(たち)だ...
有島武郎 「星座」
...鍬鋤を顧みない純商人と...
石川三四郎 「吾等の使命」
...これらの動物は子を生んだ後は全く打ち捨てておいて少しも顧みないが...
丘浅次郎 「生物学より見たる教育」
...無価値のため原産地のベン・ガジ地方でも昔から棄てて顧みないといわれているほどではありますが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...小崎さんの所謂る己れの欲する所は結果を顧みないで...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...自分の生命をも顧みないほどのその注意...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...世界はこれをただ失墜し死滅するに任して顧みないからである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...敢へてそれの無作法になるのも顧みないであらう...
堀辰雄 「水族館」
...近世の事即ち徳川氏以下の事に至つてはこれを単に卑俗として排斥し顧みないために...
正岡子規 「病牀六尺」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...彼等の前にそうした記事を満載した新聞をさしつけても、彼等は只一渡り見まわして気の利いた批評をする位のことで、あとは顧みない...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...世をも人をも恐れない贅沢(ぜいたく)ばかりして顧みないと聞いても――彼等はべつに驚かない...
吉川英治 「源頼朝」
...私は仕事に力を集中する時愛する者たちを顧みない事があります...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
...その実行のために自己の福利と安逸とを捨てて顧みない人である...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...絵画的舞踊的効果のために写実的な要求や戯曲の制約を全然放擲(ほうてき)して顧みないもの...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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