...この微妙な関係を等閑に附して顧みなかつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...私も妙にうしろを顧みられる様な気がし始めた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...お側に控えたエセックスをときどき顧みては「あでやかにも美しい御様子にてお言葉をかけ給うのだった」と情景を描写したアントニイ・スタンデンという老臣の手紙が今も残っている...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...* 個別化原理が時間であるとか空間であるとかは今は顧みない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...顧みて内外の形勢を観れば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...井上夫人は田島を顧みた...
豊島与志雄 「自由人」
...彼女の眼は先ずその子供の方を顧みていた...
豊島与志雄 「理想の女」
...妻子を顧みないのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...美人は後ろを顧みて漫々たる池水を指し...
中里介山 「大菩薩峠」
...送りの客を顧みましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...実業に渋沢男(だん)や岩崎男を顧みる時代ではない...
夏目漱石 「野分」
...然(しか)るを今にしてこの大義を顧みざるが如きは初(はじめ)より目的を誤るものと云うべし...
福澤諭吉 「故社員の一言今尚精神」
...人間の慾に際限なし左(さ)れば私は自分の既往を顧みれば遺憾なきのみか愉快な事ばかりであるが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...私は和算の発達に顧み...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...千鶴子に弓弦をひき絞っているような様子の塩野を顧みて笑った...
横光利一 「旅愁」
...二十余年間にあったあらゆる辛苦と危機を顧みるとき...
吉川英治 「新書太閤記」
...その姿を顧みる者などはなかった...
吉川英治 「旗岡巡査」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??