...親(しん)を滅するを顧みなければ...
芥川龍之介 「解嘲」
...そんな事を妹たちにいうくらいならなぜ自分に一言(ひとこと)忠告でもしてはくれないのだ(ここで葉子は帰朝以来妹たちを預かってもらった礼をしに行っていなかった自分を顧みた...
有島武郎 「或る女」
...みんな相顧みて茫然自失というありさまだ...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...外観を顧みざるも内容に至っては厳選最も力を尽くし...
岩波茂雄 「読書子に寄す」
...出血甚しきをも顧みず...
大町桂月 「十和田湖」
...仕方がなしに暫(しばら)く捨てて顧みなかった花壇の花をいじくって...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...啓介は彼の方を顧みた...
豊島与志雄 「二つの途」
...」糸織(いとおり)の羽織に雪駄(せった)ばきの商人が臘虎(らっこ)の襟巻(えりまき)した赧(あか)ら顔の連れなる爺(じじい)を顧みた...
永井荷風 「深川の唄」
...他の一切は之を棄てて顧みなかった...
中島敦 「光と風と夢」
...今から顧みると当時の余は恐ろしく衰弱していた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...親分」岩松は番所の隅に小さくなっている弟の新吉を顧みながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は韻文芸術を打ち捨てて顧みなかったが...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...しかし一転してわが身の上を顧みれば...
森鴎外 「高瀬舟」
...既往をでも顧みて見るだらう...
森林太郎 「私が十四五歳の時」
...ようやく江を渡って、襄陽に入り、味方を顧みれば、何たる少数、何たる酸鼻(さんび)、さしもの関羽も悲涙なきを得なかった...
吉川英治 「三国志」
...住職は佐吉を顧みて...
吉川英治 「新書太閤記」
...汝らはよく自身の分を顧み...
吉川英治 「新書太閤記」
...今のわが身を顧みると...
吉川英治 「源頼朝」
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