...」将軍は旅団長を顧みながら...
芥川龍之介 「将軍」
...汝必ず汝の手の業(わざ)を顧み給わん...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...ねえ君(きみ)ちゃん」一人の女中が朋輩(ほうばい)を顧みて頓興(とんきょう)な声を出した...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...顧みると、彼は妙に慌てたような様子で、すたすたと御門の中にはいっていった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...鹽を手に攫んで來た時自分は胡桃澤君を顧みて...
長塚節 「記憶のまゝ」
...出がけに妻を顧みて...
夏目漱石 「思い出す事など」
...いつから使ってますか」お冬を顧みてこう問いかけます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...をぢさんについてゐれば大丈夫さ」と男は連れてゐる子供を顧みて頻りに云つてゐた...
原民喜 「火の子供」
...妻を顧みて相談をかけると彼女は...
牧野信一 「冬の風鈴」
...女の意志(こころ)を顧みず其男を国外に追い払うた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...顧みればいままでたいていの身にふりかかる災難の火の粉を常に真心(まごころ)の纏(まとい)もて縦横無尽に振りしだいては...
正岡容 「小説 圓朝」
...精神の勇猛と貴さを失うを顧みぬものじゃという事だった...
南方熊楠 「十二支考」
...そして「牛乳を入れるのだろうな」と云って、綾小路を顧みた...
森鴎外 「かのように」
...家事は悉(ことごと)く妻に一任して顧みないようになりました...
夢野久作 「暗黒公使」
...上流の徳川勢は、一気に、姉川を渡って、対岸の敵を席巻しながら、徐々に、下流へ移っていたが、顧みてみると、すでに信長の本陣近くまで、磯野丹波の死に物狂いな兵が迫っているので、「あの側面を突け」と、河中へ躍り返した...
吉川英治 「新書太閤記」
...おもしろくなったな」と、顧みた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...貴族の多くがこの宮を顧みなくなったときにも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...しかし今身命を顧みず入宋求法するのは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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